新型コロナウイルスとの戦いで日々奮闘する医療従事者がいる。
重症患者を受け入れている病院で治療にあたる、医師と看護師を取材した。
聖マリアンナ医科大学病院の重症患者専用の集中治療室には、現在12人が入院していて、そのうち、特に症状が重い3人に「ECMO」と呼ばれる、体外式の人工肺が装着されている。
ナースステーションには、大型モニターが設置され、病室に行かなくても患者の様子がうかがえ、血圧や脈拍、呼吸数などもチェックでき、院内感染防止策をはかっている。
聖マリアンナ医科大学病院・平泰彦病院顧問「(医療従事者への)暴露をいかに減らすか。徹底すれば防御できる、それが職員の士気にも関わる」
ECMOを使うと、合併症のリスクが生じるため、装着後の管理が難しく、24時間態勢でチェックを行う。
聖マリアンナ医科大学病院・藤谷茂樹救命救急センター長「ECMOを使用したからといって、自分自身の免疫が活性化してきて治らなければ救えない。(ECMOを使って)なんとか回復してくれるのを待っている」
現場の懸念は、外来患者の中に、自覚症状の薄い感染者が紛れている可能性があること。
藤谷茂樹救命救急センター長「隠れCOVID(コロナ)ですかね」
この病院では、症状があるものの、PCR検査で感染が確定していない救急患者専用の病室を新たに設置した。
聖マリアンナ医科大学病院 救命救急センター・森澤健一郎副センター長「(治療の際、不安はありますか?)それはあります。われわれの知識を信じてやるしかない」
医療従事者は、きょうも感染の恐怖と闘いながら治療にあたっている。