ペット同伴避難のむずかしさ | ・Small Animals & Dogs HAPPY LIFE

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今日のYahooニュースです。


福島原発の避難指20キロ圏内に置いてきたペットを保護するために飼い主さんが戻っているという記事。

カメラ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110403-00000099-yom-soci


心が痛みます。

いま、飼い主さんは被爆の危険にさらされながらも必死の思いで愛犬や愛猫を救いに自宅に戻っているんでしょう。


最初に避難勧告が出た時には、「きっとすぐに戻れる」と考えたと思います。

私自身、こんなに長期化するとは思いませんでした。


(私は観光の仕事にも関わっているのですが、計画停電やロマンスカーの運休などもあって、箱根の観光施設や宿泊施設にも大きな打撃になっています。3月の連休も春休みも予約激減です。

でも、箱根はがんばっていますから、ぜひ温泉で癒されに行ってみてくださいね車


「どうして犬を連れて避難しなかったの?」と思う方も多いと思いますが、実際の避難地域ではそれができないのが現状です。

避難指示が出た時には、緊急に「いますぐ!」というのがほとんどです。

みなさん着の身着のまま避難するという方が多かったと思います。


中には「犬も一緒に」と主張した方も多かったと思いますが、避難は住民の方全員が移動するわけですから例外は認められません。

「まずは人だけ」と言われたら、ペットは置き去りにするしかないのです。


そして、それ以来家に戻れなかったとしたら・・・。


ペットを同伴して避難をするということは、頭や気持ちだけで考えるほど簡単なものではないのです。

気持ちで考えれば「愛犬・愛猫をおいてはいけない」と思うのは当然ですが、非常事態の時には「人間優先」なので例外はありません。

「いやだ」といっても消防や自衛隊の方々に迷惑がかかってしまいます。


私も過去になんどか自分の暮らす行政に「ガイドラインの整備を」とお願いしたことがありますが、進展したことはありません。


たとえば「この避難所はペットOK」「ここは人のみ」と分けたらどうか?なんて提案もしたことがありますが、実際はそんな絵に描いたようにきれいに避難する方を分ける余裕はないですよね。


なぜ避難所に動物は行けないのでしょうか?

・動物アレルギーの問題

・動物の衛生問題

・動物の鳴き声の問題

・動物のいることでの精神的なストレスの問題(動物好きな人ばかりではない)


避難勧告がでて、とっさに人が集まってくる避難所では、急きょガイドラインを作ることもできませんから動物を連れていくわけにはいかないんです。


最初から「ゲージに入れて、外に置くのならいいですよ。餌も持参で」とか、ある程度のガイドラインのできている行政(避難所)が多ければいいんですが、行政側でもガイドラインが決まっていることは少ないので実行できないという現実があります。


昨日のブログにアップしたように、少し落ち着いてくるとペットとの避難に手を差し伸べる団体や行政も出てきますので対応してもらえるケースも増えてくるのですが、これからの課題は初動になると思います。


とくに都心部が被災した場合は、室内犬の割合も多くなり一緒に避難したいと考えるケースが増えてくると考えられています。

また都会の方々は「多頭飼い」の人が多く、避難所で迷惑をかけないように管理ができるか?という問題も最近は多くなってきています。


とても難しく大変な問題だと思うのですが、いつ私たちこの問題に直面してもおかしくない状況は変わりありません。


もっともっとたくさんの人たちがスピードをあげて提案し、いろんな人たちが意見を出し合って話し合っていかなくてはいけない問題なんだなって思います。