私は4人兄弟の3番目です。
父と母も健在で、収入などもいわゆる一般家庭だと思います。
ただ少し兄弟が多いので、そのためか否か昔から母親に
「うちは貧乏だから」
と言われ続けてきました。
小さい頃はその言葉をとても重く受け止め、今考えれば無駄としか思えない節約をこっそりしたりもしていました
さらに弟はなかなかの我儘で、すぐにあれが欲しいこれが欲しいと言い、買って貰えなければ買って貰えるまでその場で駄々をこね続けるということも多々ありました
ただでさえ貧乏なのに、弟の我儘なんて聞いていたら、これから生活していけるのだろうか!?
せめて私は、我儘を言わないようにしなければ!
そんな風に思っていました
服や靴もおねだりなどはせず着れる限り着続けていたので、祖母にみすぼらしいと思われていたそうです。(母親に、服を買ってあげなさいと言っていたそうです)
とはいえ私も、母親の好みではありますが、可愛い服や小物を買ってもらったり高い参考書を買ってもらったりしていました。
一度、うさぎのぬいぐるみに一目惚れして、おねだりして高いお値段を出してもらったこともあるし、サンタさんの正体に気が付きながらたまごっちをお願いして、その通りのクリスマスプレゼントが来たこともあります。
このようなことから逆に、私の為だけにお金を出してもらったのだから、これからはその分我慢しなければ、早く大きくなって返さなければ、と思っていました。
大学生になってからは自分でお金を稼げるのが本当に嬉しかったです
初めてのお給料では父親に鞄と靴を、母親に鞄と財布を買い、これからやっと返していけるんだとワクワクしていました
身に付けるものも、自分で自由に好きな物を買う事ができるようになりました
ただ、今思い返すと、幼い頃の自分の健気さに、少し悲しくなります。
あの服可愛い!欲しい!と思っても我慢して、友達の家でシルバニアファミリーのような、自分の知らないおもちゃを見ては我慢して。
あんなに小さいくせに我慢してばかりだったなあ、と。
もし私に子供ができたら、私の家は貧乏だ、なんて言わずに、もっと自分のことを表現できる子に育てたいなあ。
そんなことも思いました。
……は?
そんなことを思うなんて、母親に失礼すぎやしないか?
たしかに私は我慢ばかりする子にはなってしまいましたが、それは間違っていたのか?
実際私は兄弟3人と比べて、手のかからない、お金のかからない、良い子に育った訳だし、両親もかなり助かったはず。
私自身も節約や貯金をよくして、すこーしみすぼらしいのかもしれませんが、その分周りの人よりお金もよく貯まります。
家にお金がないのなら、家族と過ごせる時間を大切にしたいと思えるし、就職してもっとお金が稼げるようになったらちゃんと恩返しがしたい。
子供にそう思わせているのだから、子育てとしては大成功ではないか。
こんなに心の綺麗(?)な子に育つことができたではないか
とはいえ、やはり自分の子に同じ想いはして欲しくないなと思います。
でも、どんな育て方をしても結局必ず少しは不満が出てくると思うし、子供の考え方・受け取り方によっても何が良いのか変わってくると思います。
そもそも、私が虐待や育児放棄もせず、路頭に迷わせることも100%ないとも言いきれません。
そう考えると、私がこうして健康で生きていて、色んなことを感じていられるだけでも十分なことで、私の子供にも同じことが出来ればそれで正解なのではないか?
そんなことを考えました