『ブレイン・ゲーム』



今回のおうち映画は、2015年に公開されたアメリカのスリラー/ミステリー映画『ブレイン・ゲーム』です。





登場人物とキャスト


ジョン・クランシー(アンソニー・ホプキンス)

触れた相手の過去や未来を見ることができる医師。
かつてはFBIで働き、その能力で事件を解決に導いたこともありましたが、娘を亡くし妻が家を出て行ってからは、あまり人と関わらなくなってしまいました。

演じているのは、アンソニー・ホプキンスさん。
『羊たちの沈黙』、『ハンニバル』などで猟奇殺人を繰り返す精神科医ハンニバル・レクターを演じたことで有名です。


ジョー捜査官(ジェフリー・ディーン・モーガン)

FBIの捜査官。連続殺人事件を解決するため、ジョン・クランシーに助けを求めます。

演じているのは、ジェフリー・ディーン・モーガンさん。
アメリカの俳優さんで、他には『レッド・ドーン』、『ウォッチメン』などに出演されています。



キャサリン捜査官(アビー・コーニッシュ)

FBIの捜査官でジョーの相棒。
正義感が強く真面目で、超能力は全く信じていません。

演じているのは、アビー・コーニッシュさん。
オーストラリアの女優さんで、他には『スリー・ビルボード』などにも出演されています。



チャールズ・アンブローズ(コリン・ファレル)

連続殺人事件の犯人。ジョンよりも強い能力を持っています。

演じているのは、コリン・ファレルさん。
『タイガーランド』、『トータル・リコール』で知られる俳優さんです。


あらすじ

椅子に座り、リラックスした状態で亡くなっている遺体。その遺体の脊髄には、深い傷があります。
実は、これと同じ手口の殺人事件が何件も起きていました。
FBIの捜査官のジョーとキャサリンは、この連続殺人事件の捜査をしています。

ジョーは、この事件を解決するためにある人物に協力を依頼します。
その人物とは、人の過去や未来を見ることのできる超能力者、ジョン・クランシー。
相棒のキャサリンは超能力を信じておらず、あまり乗り気ではありませんが、ジョーは彼をかなり信頼していました。
けれども、ジョンは捜査には協力したくないと断ります。

キャサリンは、仕方なくジョンに事件の書類を渡します。
すると、ジョンはキャサリンが頭から血を流している未来を見てしまいました。
ジョンは亡くなってしまった娘とキャサリンを重ね、協力することにします。

ジョンはキャサリンだけでなく、ジョー捜査官も病院に運ばれてしまう未来を予知します。
嫌な予感がしますが、そのことを本人に話すことはできません。

そして、新たな事件が起きます。
現場では、ひとりの女性が湯船の中で脊髄を刺されて死んでいました。
ジョンは犠牲者の体を触り、何が起きたのかを見ます。

やがて、殺された人たちの共通点を導き出します。
それは“いつか苦しみながら死んでしまう”病気を持っていること。
それからジョンは、あることに気が付きます。
それは、殺人犯が自分と同じ能力者であること。そして、その能力が自分よりも優れていること。

犯人に導かれていることに気が付き恐れを抱くジョンでしたが、ジョー捜査官に説得され、彼に立ち向かうことを決意します。


スカイの個人的感想


超能力者が事件を解決すること、海外では時々あることなので、実際にこんな人もいるんだろうな〜と考えながら鑑賞しました。

ジョンは超能力者で、誰かの過去や未来を断片的に見ることができます。そのシーンがとても美しくてかっこよかったです。
「あ、あの予知シーンはこれだったのか!」
と、観ているうちに繋がっていくのが面白いなと思いました。

コリン・ファレル演じる犯人のチャールズもかなり魅力的。
はじめはすごく凶悪なイメージを持っていたのですが、なぜ殺人をおかすのかの理由を知ったとき、見る目がちょっと変わりました。

殺人はもちろんダメなことではあるのだけど、もしかするとこれでよかったんじゃないかとも思ってしまいます…。

最近話題の『鬼滅の刃』、私も大好きなのですが、それとは真逆なことを伝えている映画だなと思いました。
『鬼滅の刃』では、「生殺与奪の権を他人に握らせるな」、「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」と伝えています。
それは間違ってはいないと思いますが、本当にそれだけが正しいのかな?と、この作品を観て考えました。

“安楽死”は、たしかに殺人かもしれません。
日本には制度はないけれど、もし自分が死に直面したら、家族が病に苦しんでいたら、と考えると死にたくなるほど苦しむくらいなら、生殺与奪の権を他人に握らせるのも、もしかしたらありなんじゃないか…と思ってしまいます。

それを「間違っている」という人もいれば、「間違っていない」と言う人もいる…答えのないテーマだなと思いました。

“安楽死”のテーマについて取り扱いながらも、超能力者同士の頭脳戦、謎解き要素も盛り込まれていて、想像以上に面白かったです。

この作品はNetflix、Amazonプライム・ビデオで配信されています。
かなりオススメの作品なので、ぜひ観てみてください!