お世辞でかまわない。
言われて嬉しいこと、第一位。
「え?そんな大きいお子さんいらっしゃるんですか?」
イエス!いっぱいいますとも!

「すごい!結婚できたんですね⁈」

それはいらない。含みのある蛇足はやめて欲しい。


アパレル店員さんのお世辞は、脳天突き抜ける勢いのあるものが多くて楽しいです。

試着の後「お似合いです。」「サイズぴったりですね」

ここまではジャブ。

「もうワンサイズ下げた方が綺麗に見えますよ」の右ストレートがきれいに決まったり、「なかなか着こなせる方いないパンツなんですけど、やっぱりお似合いで素敵!」ってアッパー入ったり。

ここまでは想定内。

そんな打ち合いを楽しんでこそのアパレル勝負。


私の想像力を遥かに凌駕するのが、プロのおばちゃん店員。

「姿勢いいですね!スポーツのインストラクターさんですか?」

神様、今生の褒め言葉もう全部乗せの大奮発、私は明日死ぬ運命ですか?ってくらい驚いたね。

「素敵な足!走り込まれてるんですか?」

一歩でも少なく歩こうの人生を送っています。神様、私の財布が震えてるので、アパレル店員さんの口を閉ざす力を私に下さい。

ちなみに、喪服売場での出来事である。


このように、アパレルとは恐ろしい力を持っており、その売り場を統べる者はどこの悪魔と手を結んでいるのやら、人智を超えたパワーワードを投げかけてくるのである。


ところで、先日インストラクターさんが着ていたTシャツが余りにも可愛いく、「今すぐそれを私に下さい(そして私にも可愛さを下さい)」と詰め寄ったものです。

いや、違うな。私が着たらやっぱり私なりだなって自覚はもちろんありますのですがね。

たまにはそんな自己満足も良いのですよ。

そして、インストラクターさんが定型分で褒めてくれる前に「すごく嬉しい!やっぱり可愛い!」って自ら幸せになってみるのも、手だと思うのですよ。