マスク解禁から一年が経つ。

コロナ最盛期に入会し、私語厳禁・マスク必着・体温測定ありのあの時期。

ボッチ空間、息苦しいrunに悶えていた日々から開放され、インストラクターさんの素顔の可愛さ、カッコよさに思わず酒精バッカスを降臨させてしまい二日酔いになったものである。


あれから一年。

私はまたマスク生活に戻っている。

何のことはない、喘息が出たからだ。

いまだに咳をすることへの罪悪感が半端ない昨今、素顔でゲホゲホしながらスタジオに入ることなんて出来ない。

聞かれてもいないのに知った顔みなさんに「コロナは陰性でした!」って声高にアピールする、気の弱いワタクシ。

コロナではないです、検査済みってTシャツでも販売してくれないだろうか。


鼻水グズグズしてるのも汚いイメージ抜群で体裁悪いが、咳→感染症の最悪タッグはもう払拭できない悪役っぷりで、スタジオは閉鎖空間だからすごく気を遣わなきゃいけないと思ってる。

インストラクターさんに何かうつしちゃって、幾つかレッスンつぶしちゃったりしたら、どれほどの怨念が降ってくるかわからない。

最悪、コロナウイルスなんかよりそっちで殺されかねない。


かつて咳・熱くらいなら薬飲んで仕事しろの風潮で、インフルエンザ以外ではなかなか休みづらかった暗黒時代に比べると、今の方が確実に暮らしやすいんだが、咳単体だと仕事は休むほどでもなく、とにかく気を使うし、なまじ元気なのに蟄居を命じられる。

感染症対策のエチケット、難しい。


そして、わざとらしい咳をしながら「風邪かもしれません、ご迷惑なので早退します」って帰っていくバイト君に無言の送る言葉を叩きつけるのである。