上司との別れがあってから半年後。

気の合う職場の仲間で、気楽に飲もうって事になった金曜日。
適当に集まってきた10人くらいの中に、彼がいた。


別部署の男性が、かつての仕事仲間だという「だいすけ君」を連れて来たのだ。
これが、私を本当の″イケナイ世界″へと導く出会いとなった。


彼は6歳年下だった。
いわゆる″お国を護ってくれている職業″。175cmですらっとしたスタイルの中にも、Tシャツの袖からはしっかりとした腕が覗いていた。

「はじめまして、だいすけって言います。」
そういって目を細めた笑顔を見て、正直″眩しい″って思った。
気取らないTシャツ姿も爽やかさを引き立たせている。


私は年上の人とお付き合いすることが多い。ファザコン気質なのかなって思うけど、年上の男性の落ち着いた雰囲気が一緒にいて落ち着くから。

でもだいすけ君はそんな私の趣向なんてお構いなしにこっそり近づいてきた。

私が眩しいって表情で見上げてたのがバレていたのか…
彼は私の目をしっかり捕らえて、家族や職場の話、好きな漫画のことを一生懸命話している。
若い奥様と幼い娘さん。
いいパパしてるって印象。
でも、その瞳の奥では″イケナイことしたい″って欲望がチラチラしてる。


「今日で最後にしたくないから…スマホ貸して。」
他のメンバーが別の話題で盛り上がってる隙に、私のスマホを取り上げた。
やっぱり終わりにしたくない私は、言われるまま。
私とだいすけ君が繋がった。
そこから、彼との甘い時間が始まっていった。



彼の職場は新幹線で数時間かかるところだった。そこで単身赴任中。
帰省中に飲み会に参加していたのだ。
家族のしがらみはないけれど、2人で会うのも大変な距離。

毎日の連絡は、まるで恋人同士のようで。
お互いになかなか会えない時間に身をよじらせながら盛り上がっていった。

自分を女として必要としてくれる人なんていないんじゃないか…
このまま、女ということも意識できないまま朽ちていくのではないか…

そんな不安と去ってしまった上司への切なさは、だいすけ君によってあっという間に消えていった。


2人のお休みが重なる事がわかった時。
「会いたい。会いに来て。」
甘えるように言う彼の言葉に、すぐに駅へと足を走らせた。