定かではない記憶
クロ助
丈夫だった足
衰え
ピョンピョン
行ったり来たり
自分の好きなように
飛び越えていた側溝
飛びたそうなクロ助
に
『ピョンするの?していいよ!』
と
声をかけるようになり
飛ぼうと少し動くクロ助
足踏み
私を見つめる瞳
飛び越えられなくなったんだ
と
気づいた
本当は
私が気づくよりも前にきっと
…
だった
かも
小型犬らしからぬ
時間と距離のお散歩
が
いつも
だったのに
短くしても
帰りに抱っこを強請るように
は
2年前
それは
切なくもあり
愛しくも
朝んぽ
抱っこの帰り道
折り曲げていた手に今気づき
このとき
何を見て
何を感じて
思っていたのだろう
クロ助と過ごしていた時間
クロ助の瞳に似た雫を見つめ
写しながら
今日もクロ助を想っています
クロ
♡
今日も雨だね
クロの黒飴瞳に似ていると
雫をパチしていたら
いつの間にか
ビショビショ
泣いてもわからなくて
ちょうど
良かったよ
抱っこ
したいな
クロ
♡