milestoneのブログ

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5月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1684
ナイス数:157

青ノ果テ :花巻農芸高校地学部の夏 (新潮文庫 い 123-2 nex)青ノ果テ :花巻農芸高校地学部の夏 (新潮文庫 い 123-2 nex)感想
終盤のふたりの会話が良かった。前半は子どもっぽい話でいま一つかなと思っていましたが、読み終わると深いため息でした。宮沢賢治、岩手、登山、自転車に会津若松と富良野まで、好きなもの勢揃い。今回は地学部が主人公とは言え文科系が色濃く出たストーリーでしたが、ちりばめた伏線が複雑でやっぱり論理的です。まだまだ伊予原さんの本が続きます。
読了日:05月01日 著者:伊与原 新


コンタミ 科学汚染 (講談社文庫)コンタミ 科学汚染 (講談社文庫)感想
今まで読んだものがシリアスなものばかりだったのであれっと思いましたが、面白く読めました。それでもやっぱり前に読んだ本の雰囲気の方が好きです。
読了日:05月09日 著者:伊与原新


日ソ戦争-帝国日本最後の戦い (中公新書 2798)日ソ戦争-帝国日本最後の戦い (中公新書 2798)感想
以前、占守島の悲劇を描いた浅田次郎さんの「終わらざる夏」を読みました。あの時も苦い思いが残りました。内容の説明は他の方々のレビューにお任せしますが、昭和天皇の無責任さと日本政府、日本軍の底抜けのバカさ加減は既に十分認識していましたが、ロシアという国の陰湿、非道さとロシア人の程度の低さを改めて思わされました。プーチンはまさにそのロシアを象徴する悪人。そんなロシアと仲良くする必要などないですね。北方領土返還まで国交断絶で良いんじゃないですか。ロシアで儲けている日本企業には不買運動を起こすべきだと思いました。
読了日:05月14日 著者:麻田 雅文


テスカトリポカテスカトリポカ感想
面白いけど長過ぎる。バラバラの登場人物がそれぞれ交差し、集まり、一気に物語が展開。独特の雰囲気が濃くなり、沸点を超え爆発。結末は意外に呆気ない。エピローグで何とか闇の世界から現実に戻れた感じ。
読了日:05月23日 著者:佐藤 究


あの日、マーラーがあの日、マーラーが感想
"あの日"って2011年3月11日だったのですね。事前知識全くなしにタイトルだけで購入したので知りませんでした。また、著者は"船に乗れ"の人だったのも読み始めて知りました。随分と前に読みましたが良い印象を持っています。
でも、この本は読むんじゃなかった。読んで後悔、嫌なことを思い出させられました。
ダニエルハーディング指揮の新日本フィルが、当日、マーラー5番のコンサートを決行したのはもちろん知っていました。NHKの特集番組も見ました。あの瞬間、私は新国立劇場でオペラを聴いていました。始まって45分で中断、打ち切りになってしまいました。17時くらいまでロビーで待機した後、下北沢の自宅まで歩いて帰りました。
東日本大震災と東京電力の原発爆発は日本政府の戦後の数々の嘘を暴露してしまいました。あの出来事により私のこの国への信頼は全て消えてしまいました。この国を覆い尽くす同調圧力や盲目的な国民性も明らかにしました。今でも一番嫌いな言葉は"絆"です。あれから15年になりますが、その思いは強まるばかりで確信になっています。驚くべきことに、今でもこの国は本当に全く何も変わっていません。これはもう喜劇と思うしかないと諦めています。
最後に、クラシック音楽を趣味として長年聴いていますがクラシックジャンル以外も含めて音楽はとても素晴らしい芸術だと思います。ですが、あまり意味など考え過ぎずに音に浸るだけで十分なのではないかと思います。その意味で第五章の曲の解説の様な部分は私には邪魔でした。ストーリーや描写など、全体としても小説としてこの本はほとんど評価できません。
読了日:05月25日 著者:藤谷 治



読書メーター


4月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1731
ナイス数:134

風に立つ (単行本)風に立つ (単行本)感想
南部鉄器とチャグチャグ馬コ、城址公園に八幡宮、中津川に岩手山、銀河鉄道の夜にグスコープドリの伝記
まで、盛岡てんこ盛りの小説でした。良い本だとは思いますが、仙台の人たちも盛岡の人たちもあまりにも揃いすぎていておとぎ話に思えてしまいました。クライマックスであろうお父さんの演説も残念ながら今ひとつピンときませんでした。
読了日:04月07日 著者:柚月 裕子


怪人二十面相怪人二十面相感想
子供向けですが面白く読むことができました。当時の子どもたちが夢中になって読んでいる様子を想像して楽しくなりました。
読了日:04月09日 著者:江戸川 乱歩


月まで三キロ (新潮文庫)月まで三キロ (新潮文庫)感想
6編がどれもとても良い話でした。宇宙や雪の結晶、化石の発掘に堆積物と続き、次は素粒子、火山と魅力的な素材を脇役に、それぞれダムや東京のど真ん中、渓谷、大阪の下町、学園都市、山の中を舞台に、介護や婚活、受験、家族問題等の今風の話題を交えた、盛りだくさんの短編集でした。どれも人生に行き詰まったところからの再スタートが内容でハッピーエンド、読後感は最高です。ドラマの「宙わたる教室」も良かったですがこちらも沁みました。少し前に読んだ「夜、寝る前に読みたい宇宙の話」をもう一度読まなければと再度ダウンロードしました。
読了日:04月11日 著者:伊与原 新


パッキパキ北京パッキパキ北京感想
これって小説ではないですよね?最初と最後だけはフィクションでしょうが、身請けされた花魁の北京短期滞在ドキュメンタリー。こんなものを書いて売れてしまうのだから有名人は良いですね。帯には痛快との表記があり、笑ったというレビューも多いですが大して面白くありません。ただ、自己を肯定できる人が勝ちという考え方には共感しました。金メダル取れなかったからとか社長になれなかったから負けとかは損。係長で終わっても平社員を見下して自分は偉いと思えたら勝ちだ。
読了日:04月13日 著者:綿矢 りさ


オオルリ流星群 (角川文庫)オオルリ流星群 (角川文庫)感想
今回もとても良いお話でした。いま思うと、45歳なんてまだまだ若いから悩みが多いのですよ。そして振り返ると、それがとても素晴らしいことだったと分かります。もっとやっておけば良かったと後悔ばかりですが、それでもあの頃は1等星のように輝いていました。数十年後に今を振り返ると、もしかすると2等星くらいには輝いて見えるのかもしれませんが。
読了日:04月25日 著者:伊与原 新


八月の銀の雪八月の銀の雪感想
これもじんわりとはきましたが、今まで読んだ作品と比べるとかなりあっさりめ。今回は地学よりも生物の割合が高い。鳩の話が良かった。もっとディープな世界に連れて行ってもらって大丈夫です。
読了日:04月28日 著者:伊与原 新



読書メーター


3月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1717
ナイス数:149

汐のなごり (徳間文庫 き 24-1)汐のなごり (徳間文庫 き 24-1)感想
これも柚月裕子さんが心に残る本ということで手に取りました。おっしゃるとおり、海羽山に泣かされました。ハッピーエンドと言ってよいのか分かりませんが、終盤に行くに連れ悲しいだけではない涙が止まらなくなりました。最後の相場の話も良かったです。しみじみと余韻に浸ることができました。
読了日:03月13日 著者:北 重人


走れメロス走れメロス感想
もしかすると教科書以来かも。この短い中に多くの真実や教えが詰まっていると感じました。登場人物の人間性が良く表現されて、リズム感のある文章でテンポよく読めました。もし太宰が作曲家だったらこの小説はオペラになっていたのだろうか。
読了日:03月14日 著者:太宰治


夢十夜夢十夜感想
直ぐに読み終わりますがなかなか理解が難しいものもありました。ファンタジー的な話だでけではなく教訓めいたものもあり、何篇かは読み終わってため息がでました。面白くはありませんでした。
読了日:03月14日 著者:夏目漱石


漂流 (新潮文庫)漂流 (新潮文庫)感想
感動です。驚きです。これが江戸時代に本当にあった話とは。物語りは漂流から無人島での苦闘、孤独、帰還と息をつかせません。没頭して一気読みでした。自然しかない中で人間は本当に無力。それなのに、私には無理でしょうが人間はここまで頑張れる。素晴らしい本でした。
読了日:03月15日 著者:吉村 昭


ファースト クラッシュファースト クラッシュ感想
こんな終わり方になるとは全く思わず読んでいた。実際に相手をするのはうんざりだが、裕福な家の面倒くさいお嬢さまの話しは好み。どろどろにならなかったのも良い。お医者さまのお嬢さまだった私の知り合いの薫子さんも結婚は遅かったが、これもまたもともと私の知り合いだった奥さま思いの旦那さまと仲良く暮らしています。読み終わっていまとても心が暖かです。
読了日:03月22日 著者:山田 詠美


息が詰まるようなこの場所で息が詰まるようなこの場所で感想
全然息が詰まりませんでした。スラスラ読めるので一気にあっという間に読んでしまいました。出てくる人が皆んな良い人で、全てがハッピーエンド。余りにも都合良すぎです。でもそこが良かった。以前読んだ桐野さんが書いたタワマンはドロドロ、ぐちゃぐちゃですごいことになっていましたが、こちらのタワマンは穏やかで良識ある人ばかり。ぜひ高層階に住んでみたいです。
読了日:03月23日 著者:外山 薫


私たちの世代は私たちの世代は感想
いつもと違って沈んだ暗いトーンで話が続き、ドキドキしながら読んでいました。それでもやっぱり希望が見え始めた終盤には思いっきり泣かされてしまいました。さすが瀬尾さん、困難を経て成長する子どもたちとそれを応援する大人の素晴らしい物語でした。コロナでは旅行やイベントなど外出の楽しみは無くなりましたが、家時間の充実や無駄遣いの減少など良いこともありました。嫌々参加の飲み会や付き合い残業が無くなったのも良かったです。でもそれは大人の場合。子供たちにとっては本当に辛い時期だったでしょう。改めて気付かさせられました。
読了日:03月30日 著者:瀬尾 まいこ



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