読んだ本の数:5
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ナイス数:157
青ノ果テ :花巻農芸高校地学部の夏 (新潮文庫 い 123-2 nex)の感想終盤のふたりの会話が良かった。前半は子どもっぽい話でいま一つかなと思っていましたが、読み終わると深いため息でした。宮沢賢治、岩手、登山、自転車に会津若松と富良野まで、好きなもの勢揃い。今回は地学部が主人公とは言え文科系が色濃く出たストーリーでしたが、ちりばめた伏線が複雑でやっぱり論理的です。まだまだ伊予原さんの本が続きます。
読了日:05月01日 著者:伊与原 新
コンタミ 科学汚染 (講談社文庫)の感想今まで読んだものがシリアスなものばかりだったのであれっと思いましたが、面白く読めました。それでもやっぱり前に読んだ本の雰囲気の方が好きです。
読了日:05月09日 著者:伊与原新
日ソ戦争-帝国日本最後の戦い (中公新書 2798)の感想以前、占守島の悲劇を描いた浅田次郎さんの「終わらざる夏」を読みました。あの時も苦い思いが残りました。内容の説明は他の方々のレビューにお任せしますが、昭和天皇の無責任さと日本政府、日本軍の底抜けのバカさ加減は既に十分認識していましたが、ロシアという国の陰湿、非道さとロシア人の程度の低さを改めて思わされました。プーチンはまさにそのロシアを象徴する悪人。そんなロシアと仲良くする必要などないですね。北方領土返還まで国交断絶で良いんじゃないですか。ロシアで儲けている日本企業には不買運動を起こすべきだと思いました。
読了日:05月14日 著者:麻田 雅文
テスカトリポカの感想面白いけど長過ぎる。バラバラの登場人物がそれぞれ交差し、集まり、一気に物語が展開。独特の雰囲気が濃くなり、沸点を超え爆発。結末は意外に呆気ない。エピローグで何とか闇の世界から現実に戻れた感じ。
読了日:05月23日 著者:佐藤 究
あの日、マーラーがの感想"あの日"って2011年3月11日だったのですね。事前知識全くなしにタイトルだけで購入したので知りませんでした。また、著者は"船に乗れ"の人だったのも読み始めて知りました。随分と前に読みましたが良い印象を持っています。
でも、この本は読むんじゃなかった。読んで後悔、嫌なことを思い出させられました。
ダニエルハーディング指揮の新日本フィルが、当日、マーラー5番のコンサートを決行したのはもちろん知っていました。NHKの特集番組も見ました。あの瞬間、私は新国立劇場でオペラを聴いていました。始まって45分で中断、打ち切りになってしまいました。17時くらいまでロビーで待機した後、下北沢の自宅まで歩いて帰りました。
東日本大震災と東京電力の原発爆発は日本政府の戦後の数々の嘘を暴露してしまいました。あの出来事により私のこの国への信頼は全て消えてしまいました。この国を覆い尽くす同調圧力や盲目的な国民性も明らかにしました。今でも一番嫌いな言葉は"絆"です。あれから15年になりますが、その思いは強まるばかりで確信になっています。驚くべきことに、今でもこの国は本当に全く何も変わっていません。これはもう喜劇と思うしかないと諦めています。
最後に、クラシック音楽を趣味として長年聴いていますがクラシックジャンル以外も含めて音楽はとても素晴らしい芸術だと思います。ですが、あまり意味など考え過ぎずに音に浸るだけで十分なのではないかと思います。その意味で第五章の曲の解説の様な部分は私には邪魔でした。ストーリーや描写など、全体としても小説としてこの本はほとんど評価できません。
読了日:05月25日 著者:藤谷 治
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