病院に通いだしはじめた頃は、まだネットもISDNが普及した程度で、今みたいな動画配信でなく、RealPlayerなどのインターネットラジオにフレームレートの低い動画が当たり前だったそうな。

 

 病院の精神科に通い始めたわけだが、まずカウンセラーによる性格テストのような何かをうけて、あとは医師の診察だが、まず薬をいろいろ試すこととなったそうな。最初は効かないものとか、薬を飲むと正座不能症という何かに集中していなければじっとしていられなくなる副作用など、落ち着くまでに何ヶ月かかったことやら。一応診断は気分障害と言うことになったそうな。

 

 カウンセリングは最初は『何か答えを教えてくれるところ』と思っていたのだが、実際は『今どのような状態なのか?を確認するところ』。ちなみに、自分から精神科の門をくぐったことに関しては「精神科に『自分は精神病です』と来る人はいない」とか、色々言わてしまった。内科では特に異常なしでそれでも自覚症状あるわけで、だと精神科に通うのが当然だと思うのだが、はっきり言ってイレギュラーな扱いだったそうな。(もっとも、当時はキチガイが行く所と言われていた記憶もある)。ちなみに性格テスト結果は『正しいことを言っていて嘘がない。』といっておった。

 

 さて、家ではネットで芸能活動する若いコたちとチャットするサイトを見付けてハマっていたそうな。その若いコたちはRealPlayerで画面には映るので、それはそれで楽しかったそうだが結局数年で無くなってしまった。その中の一人は現在でもいろいろ活動しているそうな。

 

 今の世代にはよくわからないとおもうが、RealPlayer(もしくはReal)は、インターネット黎明期に、音声をストリーミング放送できる画期的なプラグインだったのだが、映像は鮮明ではないがビデオ配信もできるようになり、それらを駆使して新しい形態の放送が実現はしたのだが、日本では配信する側は思ったほど広告収入が得られないなどの理由で終焉を迎えたところも多かったそうな。(その後はアダルト向け配信などに移行したんだと。)もっとも、当時はまだ高解像度のディスプレイが高かったこともあって、1280×1024ぐらいの安いディスプレイが主流だったそうな。

 

 そのあと、ADSLという高速(今ほどではないが)インターネットの時代が訪れるわけだが、地方に普及するにはもうしばらく辛抱しなければいけなかったそうな。