人、至愚(しぐ)なりといえども、
人を責むるは明らかに、
聡明ありといえども
己を恕(じょ)するは暗し。
汝らただ常に人を責むるの心をもって己を責め、
己を恕するの心をもって人を恕すれば、
聖賢の地位に到(いた)らざるをうれえず。
(宋名臣言行録・范純仁)
范純仁(はんじゅんじん)(1027~1101年)が子弟に与えた訓戒です。
<現代語訳>
いかなる愚かな人間でも、
他人の行いを咎める時には、
正鵠(せいこく)を射るものであり、
いかに聡明な人間でも、自分の行いを許す時は甘くなる。
だから、あなた達は、人を咎める時の目を持って己の行いをチェックし、
己に寛容な目をもって人の行いをゆるすがよい。
常々これを心掛けておれば、
多少なりとも聖賢の域に近づけぬものではない。
人は誰しも、他人に厳しく自分には寛容なものだが、そのことを私たちはつい忘れがちです。
人を見る目で己を身、己を見る目で人を見る
これが出来れば、人は相当なレベルに達するでしょう。