ひと回り年上のKさんとは、20代前半に一年ほどお付き合いしていました。

お互いの職場がとても近く(それが出会いでもあります)、ほぼ毎日会っていました。

最初はKさんから猛アタックがあり、一年ぐらいかけてやっと私がその気になってお付き合いが始まった感じですが、Kさんの博学なところや、感受性が豊かなところ、偉そうにしないところ、優しいところが大好きになりました。


ある時、Kさんに「しばらくなかなか会えなくなるかも」と言われました。

理由は、Kさんのお父さんが地元の区議会選挙に出るので、長男としてお手伝いをしないといけないから、会社にも遠いけど実家から通うことになるから。


Kさんの実家は、隣の隣の県にあるので、私も手伝いたい気持ちはありましたが、ご両親には会ったこともなかったし、日帰りでは手伝いに行けないので、呼ばれてもいないのにしゃしゃり出るのは、出しゃばり過ぎかなと思って、お手伝いはせず、選挙が無事終わるまで、あまり会えないのは我慢しようと思いました。

しかし、「あまり」ではなく「全く」会えず、連絡もほぼなくなりました。

それでも選挙戦終盤までは、「選挙が終わったら会おうね」と言われていたのに、その選挙が終わっても何の連絡もなく、、、


これは、もうフェイドアウトかな、好きじゃなくなったと受け止めないといけないかな、

でも職場も近いから、今後ばったり会うこともあるから、うやむやにせず、きっちり終わらせよう(フラれよう)と思い、

平日ランチを誘いました。


ゆっくり話すために、私たちはカラオケボックスに入りました。


久しぶりに会ったKさんは、憔悴していました。


好きだったけど、別れる(フラれる)つもりでいる私とは違い、Kさんは別れる(ふる)つもりは全くありませんでした。

会えて嬉しそうにしていました。


連絡を取らなくなった期間に何があったのか。
Kさんは話始めました。

その時の区議会選で最高齢&初出馬であったKさんのお父さん。
高齢ながらも自分の人生に悔いのないように出馬し、家族&親戚総出で一生懸命手伝い応援したけれど、お父さんは、残念ながら区議会選挙に落選したそう。


そして選挙終了直後に、なんと、お父さんは公職選挙法違反(買収)で逮捕されてしまったそうです。

それだけでも大変ショックなのに、


息子であるKさんは新聞社で働いていたので、「犯罪者の息子が新聞を作っていいのか」、というような批判や中傷をネットで書かれまくって、相当精神的に追い込まれた日々を過ごしていたそうです。


Kさん「すごくしんどかったけど、もう大丈夫だから。連絡しなくてごめんね。またご飯行こうね。」


え???

え???


そんな大変なことがあったのに、彼女である私は何にもしらなかったの?

私には何にも話さずに、1人で苦しんでたの?

私、、彼女じゃないじゃん。。。

何も話してもらえなかった、事後報告しかされなかった自分の不甲斐なさに、ショックを受けました。


私「1人で苦しんでたの?」


Kさん「うん。あ、でも月に一度会ってる娘(元カノとの子供)に先週会って、癒されて、それで立ち直ったかな」


私「それは、良かったんだけど、、、
 やっぱり私、Kさんの彼女失格だわ。。そんなに大変だったのに、何にも知らないで。。私は。。。」

お子さんには敵わない。
その事実も、すごく切なかった。。。


Kさん「違う違う!俺は、自分のダメなところをななみちゃんには見せたくないし、コンディションの良いとき、楽しく過ごせる時しか会いたくないと思って。ななみちゃんが大事だから」


私「私は、、好きな人の辛い時とか困った時に役に立ちたいと思う。辛い時に何の助けもできないなら、私いる意味ないと思う」


Kさん「え!!!そんなことないって!!」


私は泣きながらこう言いました。

私「私は、Kさんのこと本当に好きだから。この距離感の違いは、辛い。。辛くて続けられない。これ以上彼女でいられないよ。。。友達に戻ろう」


Kさんは号泣しました。


本当に好き同士だったともう。
好き同士なのに別れたのはKさんが初めてでした。

どちらが正しいとかじゃないし、話し合って解決できることでもなく、これは恋愛観というか、パートナーとの距離の取り方の感覚の違いだから、どちらかがどちらかに合わせるのも無理だと判断しました。

好きだけでは無理。
価値観、距離感が一緒じゃないと無理。

そして、血の繋がった我が子は、何よりも愛しい。勝てない。


とても切ない別れでした。