無言 | 愛をもって、生きて行こう

無言

「声が、聴きたかった。」


そういって、電話を掛けてくる、あなた。


なにも、用件は、ない。


ほとんど、しゃべらない。


携帯が、まわりの音をひろう。


風の音、鳥の声、喧騒、あなたの息遣い…


こちらが、しゃべってあげないと


沈黙が、続く。



メールも、意味不明なのが、多い。


なぜなら、あなたのメールには、


主語が、入ってないから…


言葉足らずなメッセージ。



そんなやり取りが、三年も続いている。



あなたは、自分で自分のことを


シャイだと、言う。


恥ずかしがり屋だとも、言ってのける。


チャットをしても、ほとんど相槌ばかり。


やる気が、ないのか、眠いのか、


わからない。



それでも、声を掛けてくるのは、あなた。


言葉足らずで、あたしを怒らせることも、


たびたび…



本当に、にぶちんで、不器用で、おバカな人。


でも、そこが、憎めない。


オマケに、頑固で、一途で、頑張り屋さん。


だから、そこが、憎めない。


限りなく、弱虫で、寂しがり屋で、甘えん坊。


たぶん、あたしは、そこが、好き…




だからこそ、あたしは、


あなたの前から、消えてあげたい。


あたしは、あなたに相応しくないから。


あたしのために、資格試験だって、落ちている。


あなたのために、あたしは、マイナスでしかない。


あなたの未来には、あたしはいない存在。


ならば、早めに、あたしは、消えるべき。


何度別れを持ちかけても、わかってくれないあなた。


どんなに酷い仕打ちをしても、


ほぼ毎朝、定時にメールで、朝の挨拶。


打たれ強さに、呆れてしまう。



あたしなんか、サイテーだし、サイアクだし、


ワガママで、ジコチュウだし、気まぐれ。



最後に、泣くのは、あなただよ。



いい加減に、眼を覚まして、


本来あるべき場所に、帰りなよ。



あたしに関わってたら、幸せには、なれない。


きっと、後悔するよ。




なんて、言いながら、


関係を絶てないのは、あたしかも知れない。


心を鬼にしようとしても、


根負けして携帯の電源をつい入れてしまう。





いつか、本当のお別れを迎えた時に、


泣くのは、あたしだろうな…




先に、謝っておくね。





ごめんなさい…