地震があった時、私は職場である老健施設にいました。生きてきた中で体感したことの無い大きな揺れでした。
被災されて救助を待たれるいくつかの老人施設や病院が映し出される度、私のところは「たまたま」あの程度で済んだのだ、と思い知らされます。

大切な友人夫婦の実家が岩手県大船渡・陸前高田にあり(結婚式でお邪魔したことがあります)、心配で昨日友人に電話したところ「全く連絡がとれない。生きていてくれることを信じるしかないよね。陸前高田の家のほうはよくテレビで映し出されるけど、家そのものが無くなってる…」と。彼女のお父さんは海沿いの職場。さらに安否が心配されます。

夜になり「雪のおせんべい(白く佐藤のかかったおせんべい)が食べたい!」と駄々をこね、近くのスーパーに買いに行きました。身を切るような夜の空気。この寒さ…いや、被災されている地域はどこもこことは比べものにならない寒さに違いない、たとえ屋内であろうと避難生活を送っている方のご苦労はきっと半端じゃないはず。


……そして、私達は「おせんべいが食べたい」という娘にハイハイと買いに行ける日常を今、送らせてもらっている。