結衣の妊娠初期、障害の可能性を示唆されていた頃のこと。
羊水検査をするのかしないのか、ひいては結果によって産むのか産まないのか…楽しいはずのマタニティライフはにわかに深刻なものになっていきました。

夫と話し合う中で私はこんな事を言いました。

「今回、障害があるからという理由でこの子を墮すのなら、もう次の子どもはつくらない。」

人によって考え方や事情は様々だし、きっとそういうかたちで命の選択をやむなくされる方もいらっしゃると思います。でも、当時の私の思いはそうでした。

産む事に対して決して積極的とはいえなかった夫も、私のこの言葉で私の意志を感じたのではないかと思います。
途中でダメになってしまうかもしれないけど、長く生きられないかもしれないけど、まずは産む方向でいこう!とお互いの気持ちを確認するに至りました。

お腹の赤ちゃんが女の子だとわかると夫は「一人くらい味方が欲しいなぁ。やっぱりもう一人頑張るか。」と話したりしてました。

結衣の心臓が落ち着いたら3人目を考えようか…でもさ、あれだけ迷惑をかけたお姉ちゃんにまた妊娠した、とは言いにくいよね~…なんて呑気に話してたりしました。