前回の続きです。
ユイの出産前後、私のまわりで残念ながら流産や生後間もなく亡くなった子の話が相次ぎました。ユイは色々な障害を抱えていても、からだが小さくても心臓が止まりそう…とシグナルを出しながらとにかく生きる道をみつけて「生きて」うまれて来てくれました。死んでしまう可能性もたくさんあった子です。そうして勝ち取った未来を生きていく事は立派なユイの既得権であり、そのユイの生きていくためのハードルを取り除くのは親として当然の役目だと思います。とは言っても、そういう風に考えられるようになるまでにはやはりそれなりの時間が必要で葛藤もありました。この本の赤ちゃんの親御さんもいっぱいいっぱい悩んだんだと思います。でも、赤ちゃんを救う事を考えて欲しかった。私はユイと向き合ってきて、ユイに色々な事を教えられています。そしてユイの小さな出来事が嬉しかったり辛かったりします。そして何より、ユイを産んで自分が“豊か”になった事を感じます。人によって考え方や環境はそれぞれでしょうが、障害児の親になってしまう(あまり良い言い方ではありませんが)事に不安を感じて否定する方がいるとしたら「そう悪いもんでもないですよ。」と言ってあげたいです。