出会った本の名は『生命かがやく日のために(著・斉藤茂男)講談社』。ダウン症で、しかも腸閉塞を合併した赤ちゃん。腸閉塞の手術をしなければ生きていくことができないのだけれど、親は手術を拒否している、どうにかならないか。ある病院の看護師さんからのそんな投書から取材がはじまる。障害児の親になったとき人は何を思うのか、生命と向き合うという事はどういうことなのか…というルポルタージュです。ユイはダウン症ではないけれど、なんらかの遺伝子疾患がありそうな事は明らかで、手術をしなければ生きて行けない胃・腸の疾患があった事もこの赤ちゃんと同じです。この赤ちゃんをめぐって色々な人が色々な事を言っていますが、ユイを育ててきて、ユイと向き合ってきた私からも一言許されるなら「この赤ちゃんは生きて当然」と言いたいです。ユイの“異常”は出産前からある程度わかっていたので、私も夫も心の準備は出来ていたとおもいます。が、仮に産んでから障害が明らかになったとして「命を否定する」事は出来ないと思います。何故なら、産まれたら、その瞬間からその子の命はその子が勝ち取ったもので親がどうこうしていいものではないから。