こんにちは

前回の続きです





あの夜、由依と無事恋人になれた

幸せいっぱいで胸が苦しいくらい



あの後は、言わなくても分かる通りです
2人で甘い夜を過ごしました
疲れて眠ってしまった裸の由依が今私のベットで、私の隣で寝ています
腕枕なんかしちゃって、、





由依に恋してるってことを自覚してからものすごいスピードで物事が進んでしまったけど、幸せな疲労感

幸せなことがたくさん起こったからもう少しは余韻に浸ってていいだろう



由依と恋人になって初めての夏がやってきた
夏といったら、やっぱ『海 & BBQ』!

由依との旅行はとても豪華にしたかったけど、夏休みシーズンでどこも人で溢れかえってるから今回は、大阪に2泊3日することになった
もちろん行くのはUSJ!
バタービールで白い髭を作ってた由依はもう大優勝だ
たくさんカメラにおさめた
こんな可愛い魔法使いがいたら、カボチャにでもなんでもしてほしい



9月もあっついから2人でドライブした
2人とも免許は持ってるけど、やっぱ運転して格好いいところ見せたいじゃん?
だからサングラスかけて横目で由依を見る
彼女の由依ってすごい可愛いんだ


たくさん写真を撮った

思い出もたくさん




何より由依の笑顔をたくさん見れて幸せなんだよ、





たぶん両思いになるのは時間の問題だったと思う

それくらい由依との思い出が色濃いんだ



追いかけっこのような恋

ダイジェストで見るとあっという間だけど全部濃いんだ



よく2人で行った駅の側のドーナツ屋さん
テスト勉強とかご褒美とかの思い出がいっぱい詰まってる


大学の帰りに急な夕立
近くの雑貨屋さんで買った虹色の傘
2人で相合傘して雨の中を駆け抜けた



記憶に残る思い出が1つ2つと増えていった

もちろんその全部に由依がいて、








由依が今日は歯医者だからって帰ってくるのが遅かった日
たまたま、買い物帰りに見てしまったんだ、

男の人と由依が仲良く腕を組んでホテル街に消えてく様子を、





そこからどうやって帰ってきたのか、

買い物袋は床に置いたまま

ソファに座ってただ息をするだけ、







ガチャって音と由依の「ただいま〜」って声が聞こえた


でも、「おかえり」なんて言えるほどの気力はない

「理佐、?」


由依は私の異変に気がついたのか

手も洗わずに私のとこへ駆け寄ってきてくれた

 

でも、今はそんなことよりも、、


「由依、今日何してた、、?」

「え?歯医者だよ?」




当たり前かのように言う由依

そっか、、私には言えないんだね、



もう真実とかどうでもいい

由依に嘘つかれてることが何よりも辛い、、


もう出ていこう、


由依の顔見るのもしんどい、



結局、『お遊び』だったんだ、

やっぱ、同性の私じゃ子供も産めないもんね、、



そうだ、

由依の幸せは普通の家庭を築くことなんだ、


私が由依の幸せ奪っちゃダメだ、、



「由依、、、別れよっか、」

「え、、なんで、?
由依のこと嫌いになった、、?」




不安そうな由依だけど、

心の中では喜んでるんでしょ、、?

やっと別れられるって、、、



「なんでもだよ、もう由依と一緒にいたくない、、
由依もそうでしょ、、」

「そんなわけないっ!
理佐が、理佐がいないと私っ、、、」



そこで由依は泣き崩れてしまった



そこでなんか急に由依への怒りみたいなものが爆発してしまった




「なにが私がいないとさっ!」

「へっ、?」

「由依今日は歯医者行くっていってたよね!?
私見ちゃったんだよ!由依が男の人と腕組んでホテル向かってるのっ!」

「ちっ、違うのっ!」

「何が違うのさ!私に嘘までついてそんなに男の人にあいたかった!?」

「あれは、、」

「言い訳するんだね、もういいよ別れよ、さよなら」




私はスマホとお財布だけ持って家を飛び出した






由依と恋人になって3年目の夏

私が一方的に由依を突き放した







由依と別れてから私は隣を埋めるように新しい恋人を作った
でも、どれも長続きしない、



3年生だし、就活とかでだんだん忙しくなってきた
だから、女遊びはやめた
ゼミもあるし、卒論も少しずつ進めていった





由依とはアレ以来会話をかわしていない

由依が何度も私に話しかけようとしてきたけど、私はその度に由依を避けた


由依の顔見たら、罪悪感で押しつぶされそうになるの、



由依とは学部が一緒なだけだからもう関わる機会も減った




最近、いや、由依の家を飛び出したあの日の夜から後悔してるんだ、、

今更思い返してみたところで由依は戻ってこない、

あの時由依は何かを言おうとしてた

それを遮ったのは私、、


曖昧な日々を過ごす中で由依との色が滲んでいく、


由依はどんどん綺麗になっていく、

だんだん私の知ってる由依じゃなくなっていく、

由依が、由依が私から遠くなっていく、



私から突き放したくせに、



側に由依がいることが当たり前になってしまっていたんだ、、



由依がいるだけでいいから、、

笑って戻ってきてくれないかな、

由依の好きなもの買って帰るから、

やり直せないかな、、

バカねって笑って戻ってきてくれないかな、、



由依との思い出が心にしまいきれないくらいたくさんあるの、、

溢れてくるくらい由依のこと思ってるの、




この先由依は誰かときっと恋をする

その誰かと笑い合うんだ、

そんなの見れない、



でも、帰ってきてなんて言わない、


ちゃんと大人になるから













来世では絶対由依のこと幸せにするから、