ケ○ちゃんモデルのヅラを被ったリングアナ“ゲロちゃん”が再び登場、
「K-1、PRIDE、プロ野球、Jリーグ、プロゴルフ、プロテニス、プロサーファー…パチプロ。いいか、よく見てろ!これがプロレスのパワーだ。これがモンスター・ロワイヤルだ!今、時代の扉を開くのはこのモンスターたちだ!」
と前置きし、モンスターたちが入場。場内には某テレビ局のスポーツテーマソングが流れる。四隅のコーナーで、それぞれの対戦相手と向き合うモンスターたち。島田は
「ジャッジ!ジャッジ!」
と居もしないジャッジを確認すると、
「レディー、モンスター!!」
とまるでPRIDEの島田ルールディレクターのようにコールした。さて、それぞれがコーナーで闘いを始めたのだが、場内からは
「どこ見ていいか分からないよ~!」
との声。それもモンスターたちはコーナー際でゴチャゴチャともみ合っているだけ。島田参謀長だけが忙しそうに、
「ファイト!ファイト!」
と叫びながら、リング上を飛び回りながら張り切っている。楽しそうなのは島田参謀長だけで、リング下に陣取っている笹原GMも渋い顔を崩さない。最初は黙ってみていた観客も、あまりのつまらなさに大ブーイングだ。そこで、スクリーンに高田総統が突如登場!
「ストップ!ドントムーブだ!何だこれは、分かりにくい!今すぐこんな茶番はやめたまえ!」
と一喝。観客にとっては、今回ばかりは神の声に聞こえただろう。
「島田、何だこれは。これのどこが東京ドーム級だ。見ろ、客席を。下々の諸君の目が点になっているじゃないか。今すぐ、オーバー・ザ・トップロープのバトルロイヤルに変更するんだ。その方が100倍分かりやすい」
と、高田総統はルール変更を要求。島田参謀長の“東京ドーム級の企画”は、木っ端微塵にされてしまった。
「やりたまえ!」
高田総統の合図と同時に、シルバ、ボビッシュ、NJPW、バンパイア23世が、それぞれの対戦相手をトップロープから場外へ放り投げ、いきなりリング上の人数が減った。続いてNJPWとボビッシュが結託し、ラリアットでシルバをオーバー・ザ・トップロープ。バンパイアはNJPWにフライング・ボディアタックを仕掛けたが、軽々と受け止められ場外へ投げ捨てられた。残ったのはボビッシュとNJPW。NJPWは某老舗団体のように、スクワットを始める。そして、敬礼からN田ロック2を極めた!さらにボビッシュを持ち上げようとしたが、腰が痛くなってしまいまたスクワット。気を取り直してもう1回持ち上げようとしたが、その隙をボビッシュにつかれてラリアットでトップロープから場外へ転落してしまった。
という訳で、優勝はボビッシュ。高田総統が再びスクリーンに現れ、ボビッシュを祝福する。
「ほう…優勝はボビッシュ、貴様か。11日のリングではあのインリンのタッグパートナーをやってもらうぞ」
と、直々のお言葉。しかし、高田総統は
「そして島田!」
と怒りを露にする。
「よくも我がモンスター軍の看板に泥を塗ってくれたな。貴様のマッチメイクのセンスはゼロだ!よって、参謀長から二等兵に格下げだ!」
と怒りの人事異動を発令した!
「しばらくは組織の末端で、雑用をこなすがいい」
と言い残す。リング上では、ガッカリと膝を着いてうなだれる島田参謀長…いや、島田二等兵。場内からは「二等兵コール」が沸き起こる。あまりの落胆ぶりを見たボビッシュが、気を使って肩を叩くほど気の毒な様子だった。先ほど、腕は折られたが降格は免れたアン・ジョー司令長官も、これには大喜び。リングアナウンサーからは、
「たった今、参謀長から二等兵に格下げになった島田裕三に、大きなブーイングをお願いします!」
死者に鞭打つ言葉が投げかけられ、島田はブーイングを背に浴びて去っていった。