(サクラバクシンオーで盛り上がれる男=柏木集保)


シンボリエスケープは、公営の船橋から出発し、ここまで4戦3勝。1600万条件に上がってきた。今回は2走前に負けているアドマイヤベッカムを筆頭に、OPでも好走の記録を持つ強敵相手だが、ストライドは一段とシャープになっている。やがてOPのトップクラスにも出世できそうな予感があり、強敵相手でもいきなり好勝負だろう。父サクラバクシンオーにはほかにショウナンカンプがいたが、同馬も1600万→OP→G1高松宮記念を勝ち進んだように、この父系は勢いに乗ったら止まらないようなところがある。父サクラバクシンオーの直系は、サクラユタカオー、テスコボーイ。ラインは細くなっているものの、もう30年以上にも渡ってG1級を送りつづける珍しい父系で(日本では初めての事)、サクラバクシンオーは距離の幅まで広げているから凄い。オールマイティの牝系の出身とはいえ、障害G1のブランディスや、ライトパシフィックなどを送り、平地の長距離型はさすがにいないものの、単なるスピード系ではないところを示している。ショウナンカンプや、このシンボリエスケープ(出世できたらのことだけれど…)によって、この父系は途絶えず、もう一度盛り返してみせたりするかも知れない。シンボリエスケープは芦毛。この芦毛はグレイソブリン直系で、もう6代も連続しているが、サクラバクシンオーによって、少し色あせ中距離型にもなりつつあったスピード能力が一気に甦った気もする。やがては間違いなくOP馬だろう。 京都には、注目のディープインパクトが出走する。相手が回避して少頭数。見どころはどんな勝ちっぷりを示すかだけだが、必見の一戦だろう。京都11Rには、これはたまたまだが、サクラバクシンオー産駒のインマイアイズの切れを中心に取りたい。