最近は中距離型マイラーが多いからあまり言われることはないが、伝統の中山記念はかつて、1800のスペシャリストの距離といわれた。コーナー4つの内回り。ステイヤーでもなく、かといってスプリンターに近い馬でもなく、器用な中距離スピード能力を持つ馬が2年、3年と連対した。最近の中山は、冬でも高速の芝コンディションが保たれる。今季も有馬記念のレコード(それも驚異的)が示す12月の中山に続き、1月の中山も極めて時計が速かった。条件級がマイルを1分33秒台、さらには32秒8で乗り切ったりしている。この開催も緑一色。Aコースに移り、日曜の時計は速いだろう。時計勝負の1800mとなると、人気でも強気になれるのがメイショウカイドウ。この馬、かかって行きたがるほどのスピード型で、不慣れな騎手が乗って持って行かれてしまうとダメだが、武豊騎手とのコンビでは、芝通算(3、3、0、0)。パーフェクトに近い。特に良績を残すのが1800mで、昨年の夏には1分44秒1がある。ダイタクバートラムと鼻差の日本レコードだった。これは異常に時計が速すぎる時期のもので別扱いとしても、確実に1分47秒そこそこで乗り切るのがパターン。前走の1分46秒4は小倉大賞典レコードだった。当時が57.5キロ。今回は57。同じような芝状態の右回り中山、好時計になるほど、崩れる危険が少なくなる。人気でも中心だろう。相手筆頭は、同じく1800m(2、2、0、1)の良績があり、前走の京阪杯を1分46秒5で乗り切っているカンパニー。菊花賞9着はあるが、こちらもはっきり中距離スピード型だ。伏兵は、珍しく連続して使えるベテランのトーホウシデン。今回は57キロ。小柄な馬だけに前走の59キロからの2キロ減は大きい。中山コース(6連対)のコース適性が生きてくる。