注目レースは共同通信杯、そして高松宮記念に続くシルクロードSだが、馬券の面白さは断然「小倉大賞典」だろう。最大のポイントは、今春の芝は絶好。時計が速いことだ。先週のこの距離では、3歳500万で1分48秒2。古馬500万でも1分48秒6が出ている。今週はBコースに移るから、逃げ=先行馬を中心に下級条件でも同じ1分48秒台が可能だろう。とすると、少なくともここは1分47秒前後の高速決着必至。まず、スピード能力が求められる。ちなみに、昨年も一昨年も1分49秒1だった。今年とは大きくコンディションが異なっていた。小倉で時計勝負となると、武豊騎手のメイショウカイドウは強気になれる。今回は一息入った大型馬で、ハンデ頭だが、なにせこのコースの1800mに驚異の1分44秒1がある。夏の北九州記念で、ダイタクバートラムと同タイムの2着だった。一応、このメイショウカイドウには一目置くとして、平坦巧者でここが狙いのセフティーエンペラを買いたい。昨夏の札幌で、タフな札幌の芝とすれば文句なしの1分47秒4(上がり34.9秒)を記録。その勢いに乗って秋の福島に転じると、1ハロン長いと思える2000mの福島記念もしぶとく抜け出して見せた。秋の福島の2分00秒3は悪くない。母方はロンググレイスなどが代表するスイーブのファミリーで、母マチカネポッペアのいとこには北九州記念などを制したラッキーオカメがいる。父ソヴィエトスターの特徴も、母の父サーペンフロの特質も1800mベストの平坦巧者。本田騎手は先週4勝もして、乗りに乗っている。強気に、メイショウカイドウより一歩早くスパートするぐらいに攻めてほしい。キーボランチ、マヤノシャドーあたりに抜ければ好配当必至だ。