まつうら・あや
歌手。1986(昭和61)年6月25日生まれ、18歳。兵庫県姫路市出身。00年「平家みちよ&モーニング娘。妹分オーディション」に合格。01年「ドッキドキ!LOVEメール」で歌手デビュー。“あやや”の愛称はモー娘。の飯田圭織が命名した。03年「青い炎」(蜷川幸雄監督)で映画デビュー。今年は2月、主演ミュージカル「リアルオーディション!!」▽7月、初主演ドラマ「愛情イッポン!」(日本テレビ系)▽9月、ソロコンサートを東京・代々木第一体育館で開き、2日間で3万人(3公演)を動員▽12月23日公開のアニメ「劇場版とっとこハム太郎」で声優初挑戦-と、超ノリノリの1年だった。さらに、あややの勇姿も収められたグラビア誌『ハロー!プロジェクト スポーツフェスティバル2004』が、サンケイスポーツから発売中。新年恒例のハロプロコンサートは、1月3-6日東京・中野サンプラザ▽同15-16日大阪厚生年金会館大ホール▽同22-23日名古屋市民会館大ホール。
【年賀はがきCMに登場「芋版にカンドー」】

「ぎゅ~っと詰まった忙しい1年でした」

と振り返るあやや。歌はもちろん、今年は数々のCMでコミカルな表現力を発揮した。15日から差し出し受け付けが始まった日本郵政公社の年賀はがきCMにも登場している。
「年賀状っていうと思い出すのは、小学校のころ、同級生からもらった芋版ですね。ちょうど授業で彫刻刀の使い方を習ったばかりで、シンプルだけどかわいかったな~。感動しました。私は、イラストを選んだり、写真を張ってプリントアウトしたり。あっ、親に手伝ってもらってました」
年末の番組収録、恒例の新春コンサートの準備に追われる真っ只中でのインタビューにも、ハキハキと敬語で、もったいぶらない素直な受け答え。見た目は確かに18歳だが、少し話しただけでオトナの印象を持った。CMにひっぱりだこだったあやや。11月に行われたCM界最大のイベント「2004 44th ACC CM FESTIVAL」では、相撲の力士を従えて張り手を連発した「プリッツ」(江崎グリコ)のCMで、ベスト演技賞を受賞した。このほか、モー娘。、W(ダブルユー)と総勢15人の最強タッグを組んでオンエア中のセイコーエプソン「カラリオ」▽キリンビバレッジ「午後の紅茶」▽SEGA「ぷよぷよフィーバー」▽エフティ資生堂「スーパーマイルドシャンプー」▽スカイパーフェクTV-とまさに、“CMジャック”の1年でもあった。
【森高千里カバー】
10月には事務所の先輩、森高千里(35)がヒットさせたバラード「渡良瀬橋」で初めてカバー曲に挑戦して、ロングセラーを続ける。
「周りの方から『いい曲だよ』って聞いて知ってましたが、森高さんが歌ってらしたころ、私は保育園か幼稚園でした。原曲に比べられるというプレッシャーはありましたが、『2004年の松浦亜弥の曲』として、みなさんの耳にインプットされたらいいな、とがんばりました」
本人の希望で、レコーディングは、コンサートが終わった当夜に行われた。
「ノドがもつか心配でしたが、やる気はすごくあって、夜中までスタッフを道連れにしました。ファンの方に直接気持ちを伝えた興奮が、さめないうちにスタジオに入りたかったんです」
【アイドル満喫、でも「10年後はお嫁さん」】
こんなこと言うと、オジサン丸出しだけど、とにかく若さのオーラがまぶしい。
「家には、毎日寝に帰るだけなんです」

と言いつつ、その時間を削ってでも友達と行くカラオケが、ストレス解消術。ファンに囲まれても、

「私、ぜんぜん平気な人なんです。『あやや、スッピンもかわいいねー』なんて言われると、ありがとー!って声のトーンが上がっちゃったり」

とアイドルを謳歌(おうか)している感じだ。年頭に掲げた自身の目標「ニュースの絶えない松浦亜弥」は、完全に公約を果たした。連ドラ、声優、カバー曲、代々木体育館でのワンマンライブ-と初めて尽くし。
さぁ、来年はどうしようか。
「歌で勝負したいですね。この3年間、衣装やステージで見せるライブを、楽しんでいただきました。今度は目を閉じて、じっと聞いても、楽しんでいただけるようになりたいんです。『あややって、器用だね』と言っていただくのは、とてもうれしいんですが、『いろんな歌うたえるね』と言っていただけるようにもなりたいです」
じゃ、10年後は?
「お嫁さんになっていたい。自分が本当に満足できるまでお仕事して、それからは女のコとして幸せになりたいです」
ひょっとすると、山口百恵のような伝説を残すかも。いや、まだまだ、楽しませてほしい。

あやや(夕刊フジ)