川田は「俺の思うツボ。負けたら小川はハッスル軍の二等兵」とニヤリ

都内・会見場にて『ハッスル8』ハッスル軍キャプテン争奪・観客ジャッジメントマッチの公開調印式が行われた。両国国技館での直接対決を来週に控えた二人が、早くも一触即発の状態に!

先に会見場に姿を現したのは川田。石狩太一を引き連れて、静かにイスに腰かけた。川田の来場から数分後、小川はスーツ姿で現れ、座っている川田に
「取材で遅れちまった。悪りぃ」
とぶっきらぼうに一言。その小川を川田はギロッと睨み付けた。ハッスル軍キャプテン争奪・観客ジャッジメントマッチ公開調印式の前に、両選手が決意表明。先にマイクを握った小川は、先日の会見同様、怒りの表情で話し始めた。
「どうもキャプテン・ハッスルの小川直也です。最初に言っておきますが、ハッスルを作ったのは俺。当然ハッスル軍のキャプテンも俺です。そのキャプテンの座を賭けるとか、観客ジャッジシステムとか訳分からねえんだよ!高田のバカも、ここにいる川田も何がやりてえんだ!」
さらに隣の川田に視線を移すと
「“俺だけのハッスル”とか、訳分かんねえこと言ってんじゃねえぞ。俺がモンスター軍に袋叩きに合ってるときも助けに来ないで、味方の俺を殴りやがって。そんな訳分からないことやってるヤツが、ハッスル軍のキャプテンが務まるわけねえんだよ!」
と厳しい言葉を投げかける。しかし小川の決意は口だけではなかった。何と試合のコスチュームで着用しているキャプテンの象徴、そしてハッスルの象徴でもある“ハッスルベルト”を手に、
「何ならこのベルト賭けてやってもいいんだぞ!」
と川田に問いかけた。それでも川田はいつも通り、マイペースの姿勢を崩さない。先日の公開練習と同じく
「54分間戦って勝つ」
「キャプテンになったあかつきには、“ハッスルK”プロデュースでハッスル全国ツアーをやりたい」
とコメント。そして一通り話し終わると最後に
「インリンに負けて平気な顔をしている小川には、キャプテンは務まらないでしょう」
と反撃したのだ。事ある毎にインリン戦の敗北をモンスター軍の罠だと主張する小川にとって、この川田の発言はもってのほか。小川は
「あれはフォール負けじゃなくて、モンスター軍の乱入だろうが!」
と大声で怒鳴りつける。しかし川田は
「お前、ハッスルに縛られすぎてんじゃねえのか?お前本来の怖さが出てないんだよ。両国では小川の怖さとやらを引き出して見せます」
と切り返す。ここで小川が遂にブチ切れた。目の前のテーブルをひっくり返し「キャプテンは俺なんだよ!お前らは黙ってついてくればいいんだよ!引きこもりが治ったと思ったらいい気になってんじゃねえよ!」
と、今にも掴みかからんばかりの表情で川田に詰めよる。しかし一歩も引かない川田は右手を差し出し、何と握手を要求したのだ。予想だにしない川田の行動に、小川はその手を振り払い
「キャプテンづらしてんじゃねえぞ!」
とだけ言い残し、会見場を後にした。一人残された川田は静かにテーブルを元に戻し、調印式にサインをすると、小さな声で
「ありがとうございました」
と会見場を後にした。

会見終了後、囲み取材に応じた川田のコメントは以下の通り。

―小川選手の暴走で、調印式がこんな形で終わってしまいましたが
ある意味、ハッスルの形にとらわれない小川が出たのは、俺の思うツボにはまっているんじゃないですか?54分間って言ったけど、それで物足りないなら59分45秒でもいいですよ。キャプテンの座を賭けるとか言ってますけど、俺はそこまでとらわれてません。俺は失うものが少ないけど、小川は失うものが多いでしょう。今度の試合で俺に負けたら石狩の下の付き人…じゃなくてハッスル軍の二等兵になってもらいましょう。
―ベルトについてはどうでしょう?
あのベルトは欲しくないですよ(苦笑)
―小川選手はインリン戦について「なぜ助けに来なかった」と主張していますが
自分はその前の試合で、ちゃんと見ている暇がなかったんですよ。結果だけ見れば、恥をさらけ出して。小川直也が小川直也じゃないと言うか、俺はそんな小川は見たくない。キャプテン・ハッスルであっても、どんな格好していても、小川には小川であって欲しい。
―今日の会見ではどのくらい怖さが出てましたか?
まだまだ。もっと本来の小川を見せて欲しい。
―過去、小川選手と戦ったシングルマッチも両国でしたが、その時の小川選手を引き出すという気持ちですか?
その頃のことを本人が忘れているんじゃないか?と思うんです。もちろん試合は俺が勝つけど、あいつの凄さ・怖さを出せるかどうかは分からない。俺はそういう役割だと思ってますから。