都内・DSEにて、『ハッスル8』で行われるHHH(ハッスル・ハードコア・ヒーロー)選手権試合に出場する、高田モンスター軍の3選手が発表された。しかし島田二等兵の暴走により、ハッスル史上類を見ない大事件が勃発

昨日の記者会見で設立が発表された、ハッスル初のタイトル『HHH(ハッスル・ハードコア・ヒーロー、通称:トリプルH)』王座。早速高田モンスター軍は、バトルロイヤル形式で行われるこの試合に出場するメンバーを明らかにした。そのメンバーは、ジャイアント・シルバ、ダン・“ザ・バッファロー”・ボビッシュ、スペル・ウイルスの3選手だ。会見に出席した島田二等兵は
「この3人がタイトルを持って返ってくると確信しています」
と余裕の笑み。となりのアン・ジョー司令長官も
「高田モンスター軍がベルトを取るのはSADAMEです」
と自信たっぷりだ。
「トゥデイは雪が降ってましたが、やんでよかったデス。あ!でもまだ残ってますネ」
とつぶやくアン・ジョー司令長官。この何気ない一言があの惨劇の引き金になるとは、誰も予想だにしていなかった…
「そうですね」
と、視線を窓の外に移す島田二等兵。すると突然
「あっー!!!司令長官!あれ見てください!中村カントクが女と喫茶店で茶飲んでますよ!」
と大声で叫んだのだ。まさかそんなことはないだろうと、窓から確認するアン・ジョー司令長官。そこには、長身の美人女性と楽しそうに談笑する中村カントクの姿が!昨日の会見で中村カントクに暴行を受け、Tシャツを引き裂かれるという屈辱を受けた島田二等兵はこの光景にブチ切れた。
「おい!今からアイツをボコボコにしてやる!お前ら付いて来い!」
と、何と会見場を飛び出し喫茶店に走り出してしまった。これにはさすがのアン・ジョー司令長官も
「上に乗ってないデスカ?公然わいせつ罪デス」
と時事ネタで笑いを取っている場合ではない。急いで島田二等兵の後を追いかけた。喫茶店の前にたどり着いた島田二等兵とアン・ジョー司令長官。島田二等兵は、引き連れてきたモンスター・ソルジャー001と002を喫茶店の入り口に待機させ、中村カントクが店を出たところを襲う作戦。もちろんそんなことは何も知らない中村カントクは、女性と腕を組んで今まで見せたこともない笑顔で店を出る。そして中村カントクが店を出て数歩歩いたところで、後ろからモンスター・ソルジャー001が竹刀で中村カントクの後頭部を殴りつける!不測の事態に中村カントクは思わずその場に倒れこむ。そこに今度は島田二等兵が登場し、
「昨日はよくもやってくれたな!」
と立ち上がろうとした中村カントクを、近くの植木の中に投げ込むと、馬乗りになってパンチとヒザ蹴り。あまりの激しさに中村カントクは吐血し、
「何やってるんですか!やりすぎデス!」
とあのアン・ジョー司令長官が止めに入ったほど。颯爽とその場を後にする島田二等兵とは対照的に、
「これはプロブレムになりマス」
と頭を抱えるアン・ジョー司令長官。騒ぎを聞きつけてやってきた笹原GMに、「何とかしてこれはもみ消してください」
と懇願した。笹原GMとDSEスタッフに担がれて、病院に搬送された中村カントク。数分後、会見場に戻ってきた笹原GMは
「今、各方面に事情を説明していたところでした。カントクの容態が心配です。かなり血を吐いていましたから…昨日、中村カントクが島田二等兵のTシャツを引き裂いたりしてますから、喧嘩両成敗ということにはなるんでしょうけど、正直戸惑っています。ただある意味暴力事件ですからね。カントクが訴えれば、島田二等兵が暴行罪になる可能性もあるでしょう」
と表情を曇らせた。その一方で
「レスラーではないんですけど、リングの上で二人に決着を付けて欲しいという気持ちはあります。対抗戦に(中村カントク×島田二等兵の)カードを組むのかどうか、一日考えさせてください」
と、中村カントクの容態次第ではあるものの、二人のシングルマッチを組む方針であることを告げた。