同郷名古屋代表、念願の宇野亜喜良展へ。



チケットの値段がおかしい!!と思うくらい、あまりにお手頃すぎる見応えたっぷりなこの展示。
繊細な線に大胆な色使い、ユーモアまみれの世界に、幻想的空間。
90歳にしてあまりに並べる言葉が、発する言葉が美しく、若々しく、とても刺激的な展示ばかりでした。



新たなものを、現代社会を、広い視野で見つめ、日常を柔らかく描く。




作家は短命。画家は長命。
とはよく聞きますが、作家は自分と向き合い己を底まで削ぎ取り深めていく孤独な作業に対し、
画家は常に新たな人や新たな時代をさまざまな形や視点で表現に落とし込んでいくのだろうな。
と感じる贅沢なインタビュー動画も。




宇野亜喜良展ではあるものの、それに紐ずく横尾忠則や寺山修司、内藤ルネに澁澤龍彦…。
演劇。コクーン歌舞伎。人形劇に絵本に俳句…。
私の好きな時代が、人が、表現が、たくさん詰まったひとつのカルチャー展として、本当に今後一生この贅沢さはないくらい大満足の空間でした。




個人的には浅川マキの「ふしあわせという名の猫」の作詞が寺山修司であり、同タイトルで修司が出したアンソロジーの表紙を宇野亜喜良が描いているこの作品が1番思い入れが強かったなぁ。




宇野亜喜良が描く少女のように儚げで孤独でけれど強い。
そんな女性でありたいです。




今なお同じ時代を生きられている奇跡に感謝を込めて。