母は私達の顔を見た後
5日間ほどずっと眠ったままだった
危篤…という状態ではなく
ただひたすら眠りについていた

2ヶ月前、夏休みに別れた時より
随分と痩せてしまった身体を見て

母は生きようと強い気持ちで
必死で病と闘っていたのだなと思った…

まだまだたくさん生きようとする強い気持ちが
母を頑張らせてくれていたと思います
身体が段々と衰えていってると
母自身も言っていましたが、
それでも、5年、10年…
生きようと頑張っている時に、

突然医者に

余命数ヶ月

と言われ、全ての力が抜け
今まで頑張ってきた身体が
疲れた…と悲鳴をあげたのだと思います

私は…
もし…

抗がん剤が始まる時に
私が代筆したアンケートの項目で

病気の進行度を聞くか
という質問で

いいえ

にしていたら…

母は思わぬ余命宣告に
突然突きつけられショックをうけて
倒れる事もなかったのかな…と

母本人は、はい  を希望したけど

こっそりでもいいえにしておいたら
母は、何か変わったかもしれないと…

私たち子どもや、父にも
何か言葉だったり、残せたのでは…
無念さが少しでも減っていたのでは…


でも…
知らずにいたから頑張れたのかもしれない…
などなど、色んな葛藤と後悔の念。

眠っている母を見て

ずっと母がショックで倒れてしまった事を
自分のせいだと思っていました
ずっとずっと自分を攻めていました
お母さん、ごめんね
もう少しお母さんにとって
良い看護ができていたら…
本当にごめんね。


その後悔は、
私が病気の母ときちんと向き合えなかった
という後悔なのかもしれません

自分の状態を知った母と
本音で…
色んな正直な気持ちを…

そして、1番伝えたかったこと
お母さん、大好きだよ

本当はお母さんの前で涙して
今抱いている、
苦しく愛しい母への思い、
心の声を届けたかった。





でもこれは結果論であって

どんな選択をしても

愛する人を失った人は
あの時こうだったら…
こうしていたら…
という気持ちを抱くのだと思います

だって、
絶対に失いたくないから
何とかギリギリの気持ちのところで
愛する人の命が消えないよう
きっとそれぞれがそれぞれに考えたり
行動したりすると思います
その時は、何が1番いいかなんてわからない
とにかく必死だから
それが愛なのかなと

それは、ようやく最近…
月日が経って少しずつ
感じた事です