私は家族2人の自死遺族です。
実弟が、そして夫は離婚後8日に自ら死を遂げてしまいました。
二人ともに抗うつ剤を服用して、まもなくの死なんです。
「抗うつ剤を飲んで、少し元気が出た時が危ない」という教科書どおりでした。
わかってあげられなかった。
助けてあげられなかった、自責の思いはたくさんありましたが。
プラス、医療人としての痛みがあります。
弟の時は抗うつ剤の出始めの時でしたが、薬の知識として自死のリスクがあることは知っていました。
ただ、弟はもともと友人もいて、スポーツ、アウトドアもしていて、社交的。
診療内科へ行って、「うつ病と言われた」と、本人からそう言われても家族はピンと来なかったので、まさかという感じで。信じ難かったでした。
弟の心のうちの思いについても、本音で聞くことはできませんでした。
突っ込んで話せなかったです。どうなの?大丈夫なの?くらいで。
その時私の夫はアルコール依存症であろうが否認をしていて、大変な時でした。
もっと真剣に関わっていたら。
それから10年、夫と離婚の話しをすすめていました。
そのうち、私は夫がうつかもしれないと思って
アルコール依存でかかっていた病院に行くように進めました。
病院に行くとやはりうつだとのこと。
お酒の事で診てもらっていた病院なので、安心もしました。
あとは夫の姉もいるしと任せてしまって。
そしてまた抗うつ剤を飲んで。繰り返されました。
でもとても死ぬとは思えなかったです。
そんな勇気はないと思っていたんです。
薬剤師として、どうして注意できなかったか。
しかも二度とも。
ここが心が痛いところです。
ここ数日、薬剤師として長年働いてきた私にできることを考えていました。
薬剤師で自死遺族の私ができることを。
薬はリスクがあること
医師にはきちんと説明をしてほしいこと
その義務があること。
医師もきちんと説明している方もおられるかもですが。
まず今日、職場によく来る製薬会社の方(友人のような方です)で、小児精神科にも行く方に話をしました。
私が自死遺族であること。そして起こったことを話しました。
知識として自死のことは勉強しているようでしたが。
いろんな方を巻き込んで、少しずつでも。
世間の偏見が減って欲しいですし、経験者の話を聞くことで自死に対する意識が変わるかもしれない。
できることから初めていこうと思っています。