父とはその後も

特別に何かを話すということはありませんでした。

そして、父から言われたことを

先生には言いませんでした。

 

ただ、先生との勉強は楽しくて

テストの後は答案用紙を見ながら

ここはこうだね、ここはこんな風にと

アドバイスを受けていました。

 

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自分が今まで読んだ本が

数学に地理に歴史に化学に英語に

繋がっているとは

夢にも思っていませんでした。

 

ただ、学校は相変わらず楽しい場所ではなく

友達と一緒にいるのは楽しいのですが

それもやり過ごせばいいか!という気分になっていました。

 

高校には無事合格でき

高校生活をスタートさせた私は

入学式も終わり、高校に通い始めた頃

家の近くでバッタリと先生に会いました。

 

先生は

「高校生活楽しんでるか?」

私は

「まあねー」

先生は

「これまで通り、今まで読んだ本に通じるんだよ。

これから勉強することも。

一緒に学んだことを思い出し

高校生活も楽しんでほしいな。」

私は

「先生がいないのにできるのかな?」

先生は

「いなくてもできるさ、

本棚の本を手に取りながら勉強すればできる。

これは化学、これは数学

今度は自分でやってみろ」

 

先生のおかげで高校での成績は学年でトップ3でした。

 

先生と出会えたから今の自分がある。

本当に心から思っています。

そして、今でも先生には感謝しています。

教育学部を卒業した先生は

私と同じようにたくさんの子どもたちの

未来を明るいものに、そして優しさを届けていると思っています。

もう、定年を迎えてると思うけど

先生に教わった子どもたちは幸せだと思っています。