家庭教師の先生が来る日

私は家には帰りませんでした。

次に先生が来る時も私は家には帰りませんでした。

 

先生は父に私が家に帰ってこないことを伝え

私はこっ酷く父に叱られました。

 

仕方なく、先生に勉強を教わることにしたのですが

先生と会っても話さず無言でいました。

 

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先生から

「好きな科目はある?

何をしている時が楽しいの?」

そう聞かれて

「本を読んでいる時、好きな科目はない。」

先生は

「本を読むのが好きなんだ、どんな本が好きなの?」

私は本棚を指差しました。

 

先生は

「こんな難しい本読んでるの?

石原慎太郎とか三島由紀夫の内容とかは理解できるの?」

私は

「わからなかったり、読めなかったりすると

国語辞典と漢和辞典で調べるの。

そうすれば、意味がわかるから。」

 

先生は

「国語の成績はすごくいいみたいだけど

他の科目な嫌いなの?」

私は

「国語は本の続きみたいなものだから。

他の科目はなんで勉強しないといけないかわからない。」

 

そのあと、先生が言った言葉で

私の学校生活、学ぶことの大切さが変わりました。

この先生との出会いがなければ

いまの私はいない、そう思える先生でした。