それから、夏休みが近くなり
娘とたけおばあちゃんの距離は
ますます縮まりました。
放課後の公園で乗る自転車
たけおばあちゃんは
「あの時代に、こんな乗り物があったら
何処へでも行けたのに。
風を切って乗れるこの乗り物が楽しいね。」
娘は
「ママ、おばあちゃんはさ、
自転車を知らないんだよ〜。
おばあちゃん、ずっと一緒に乗ってたよ。」
私は
「そっか、時代が違うからね。」
娘は
「時代ってなに?」
私は
「時代、う〜ん難しいよね。
でもさ、おばあちゃんが楽しんでいるんだったら
一緒に楽しんだ方がいい。楽しんで!」
私の日常はガラっと変わり
毎日に起きる何かを認めざるえなくなりました。
それは、最後に最後に置いていったものでわかりました。
今はもう、たけおばあちゃんはいません。
もう、神様の元へ帰ったと思って
毎日、手を合わせています。