この回では、

留守神(るすがみ)について触れてまいります!


留守神(るすがみ)

神在月には、全国津々浦々から神々が出雲に参集しますが、各地には神々が留守をする間を守って下さる留守神(るすがみ)なる神様がいらっしゃいます。


恵美須様が留守神だという認識は以前からあったのですが、他にもたくさん留守神はいらっしゃるみたいです。


(わが家の大黒様  ちなみに真ん中の小さいやかんの鈴がお気に入りですニコニコ


まずは、代表的な留守神をご紹介します。


〈代表的な留守神〉

恵美須神:

商売繁盛・漁業守護の神。

耳が遠くて神議に気づかなかった、人々のそばに残るため出雲に行かなかった、出雲で美味しすぎてお餅を盗んでしまい会議に参加しづらくなったなどの説があります。(人々に近しい存在であることを表す言い伝えがいくつもあるようです)


関西地方では神無月に「えびす講」というお祭りが行われ、留守神の恵比寿神を奉る行事が行われています。


■大黒神:

寿福円満 開運招福の神。

密教(真言密教、天台密教共に)を通じて伝来したインドの暗闇の神様が、後に大国主命と習合したそうです。厨房を潤し、富貴・官位・福禄を与え、自然に栄えると言い伝えのある福の神。


家屋そのものに宿る神(家の神)としての性格が強く、出雲の神々が集まる会議には参加しない(できない)と考えられています。


あんぐり大黒様=インドの暗闇の神様と大国主命50%50%ってこと?出雲の大イベントで、大国主命大忙し!


金毘羅神:

海の神。

西日本の留守神といわれます。

航海守護の神である金毘羅神は、海の安全を守るために出雲には行かないという言い伝えがあるとか。


金刀比羅宮をはじめ、海辺の地域では“海の留守神”として信仰されています。


竈神・荒神:

かまどの神様

家を守る神格である荒神。

家を空けられないため留守役を勤めると言われ、家の中に常在する神、西日本では荒神棚に日々の感謝を捧げる風習があります。


道祖神:

地元の土地を守る神様。

地主神である道祖神も出雲に赴かず、その土地を守るために残るとされています。

地域の平穏や安全を保つために、神在月でもその場を離れないと考えられています。


■亥の子

田の神。
季節に応じ、農耕と季節を守護。
神在祭に出雲に行き、途中で帰る「中帰り」という伝承もあるようです。

秋には亥の月(旧暦10月)亥の日に、無病息災、子孫繁栄、豊作を祈願する亥の子祭りや亥の子餅(いのこもち)を食べたりするのが習わしです。

知らんぷり恵美須神、大黒神、金毘羅神、竈神、荒神、道祖神などの神々は、家屋や人々の生活に密着して寄り添っています。それがゆえ、人々の生活を守るため、その場所を離れない神のことを留守神というそうです。


目がハートまさに、八百万の神々。尊い。

日本の日本たる所以は、ここなのだと思うのです!


(かつて、江戸時代の神無月に大地震が起きた時のかわら版。恵美須様が酔っぱらって守護をうっかり失念しており、ナマズと共に謝る図)


伊勢・住吉の両神は別

佐太神社の記録によると

10月(陰暦)に八百万の神々が出雲に御参集になるので、伊勢・住吉の両神だけは留まって国家をお守りになる。代わりに、4月(陰暦)にこの両神が佐太神社に御参集になるので、佐太神社だけは毎年二度神在祭があるとされています。


あんぐり伊勢と住吉の神って、別格!



ちなみに、イレギュラーなケースもあります。


諏訪明神

諏訪明神は蛇体で、頭が出雲に着いても尾はまだ諏訪にあるほどの巨体なため、大きすぎるからと参集を遠慮していただいているそうですヘビ


鹿島・香取の両神

鹿島と香取の両神は、祭りの間、田中神社においでになるという社伝があるそうです。


あんぐりなぜ?

真顔国譲りで、大国主命に詰め寄ったから?でも、佐太神社の摂社にはいらっしゃる!



相違する滞在期間

出雲には、多くの氏神・鎮守系の神々が参集なさるのですが、以下の傾向があるとのことです!

神無月の前に他の神より先に参集し、先に戻る

=早立ち

→天神が多い


◯中帰り

=神無月の途中に神が一度戻る

→釜神が多い


◯神無月から大きく離れた時期まで滞在する神

→山の神、田の神、亥の子神、釜神等の農耕神が多い


神在祭。

とてつもない大イベントです不安



以上、留守神について調べた回でした!


もう少しだけ、続きます泣き笑い