屋久島滞在中、暮らした家の玄関の前、道路脇にもどこでも見られるハイビスカスの花。
屋久島で偶然にも再会したカップルと初めて会ったのは、5年ほど前のことでした。
バンコクの空港で、それも確か洗面所ではなかったかと思います。
ダウンタウンまでのタクシーをシェアし、最初の晩は同じゲストハウスに泊まりました。
道々話をすると、同県ののそれもそんなに遠くない町どうしで、おまけに共通の友人まで有ったので大いに驚きました。
二人ともとてもはつらつとしていてステキなカップル、という印象を持って別れましたが、彼らはその時初めてのインド旅行へ出発する直前でした。
大川の滝
その後、彼らがどうなったのか、お互いに連絡することもなく長いときが流れました。
それでも記憶の中から消えることなく、ときどき、あの時あった二人は今頃どうしているのか、と思い出したりしました。
それが、まさかここでこのように再会しようとは夢にも思い描けませんでした。
それにしても良く私だとわかりましたね、というと、ぜんぜん変わってませんと返されました。
私も振り向いて、あら△△ちゃん、とまるで音信不通の時間などなかったかのように、すぐ名前まで思い出しました。
話をすると、二人は今から大川の滝を見に行く途中でした。
私たちも大川の滝の下の海岸へ行くつもりでいたので、後で落ち合うことにしました。
大川の滝の入り口から、反対に海のほうへ向かって小道があり、その先は海岸へ続いているのです。
海岸には滝の水が川となって来ているのですが、海に届く少し手前で川の水は地中にもぐってしまいます。
だから川は砂でせき止められた格好で、おおきな池になっているのです。
ここでは、海で泳いだあと、すぐ後ろの真水の池で泳ぐことも出来ますが、水は冷たいですよ。
滝見物の後、彼らが海辺へやってきました。
あらためて、あの時別れてからの事をいろいろと話しましたが、しばらくして、二人が顔を見合わせ,なにか相談するようなそぶりをした後いきなり言いました。
実は私たち、来年の5月に結婚するんです。
それで、✕✕さん(つれ合いの名)に結婚指輪を作ってもらえないでしょうか。
よくよく話を聞いてみると、結婚式の予定はすべて決まっているのに、結婚指輪だけ、まだどうしようか決まっていないのだというのです。
二人としては、ありきたりのものをつけたくないという気持ちがあり、何かスペシャルなものにしたいと考えていました。
それが思いがけずも、ここで✕✕さんにあったのも、指輪を頼むためだったような気がするというのです。
「そのために屋久島にきたのかもしれない」と彼が言いました。
それにしても、つれ合いが指輪を作る人だってよく覚えていたなって感心しました。
大川の滝(おおこのたき)、やっぱり滝はラッキーシンボルでした。
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