「退職までの8年間」

私は公的機関の非常勤として

勤務していました。

その間に出会った

印象に残ったお客さんを語ります。

私のお客さんは生活保護受給者。

長年やっているとフツウの人との相談が「変」になる。

 

久しぶりの一般窓口お手伝いチーン

 

フツウの人「(求人3枚出して)これ応募したいんですけど」

私「(驚いて)えっ、全部ですか!

フツウの人「3枚応募しちゃいけないんですか」

私「あっ、イヤイヤ、こんなに応募するのって偉いですね」→アセアセ

 

フツウの人「これ応募したいんですけど」

私「遠いですね。乗り換え2回、1時間くらいかかるかな、大丈夫ですか?」

フツウの人「あっ、それくらい平気ですよ。今どき2回乗り換えフツウでしょ」えー

 

フツウの人「これ応募したいんですけど」

私「ここは交通手段がなく、行くまで大変ですよ。バスありますかね」

フツウの人「はあっ、車で行くんですけど」プンプン

 

フツウの人「履歴書と職務経歴書見てもらっていいですか?自信がないんで」

私「どうぞ~」

私「(履歴書見て)わ~、とても綺麗な字ですね。丁寧に書かれていて素晴らしい」

フツウの人「ニコニコ」照れ

私「(職務経歴書見て)わ~、素晴らしい。見やすくてわかりやすい。とても良いと思います。直すところがないくらいです。ご自身で作られたんですか?」

フツウの人「・・・」→胡散臭い顔になる

 

メンドクサクイので「褒めとこう、誤魔化そう」ではない。ホントに心から思うのだ。

 

私のお客さん

①1つ応募させるのに1カ月はザラ

②乗り換えNG(とにかく一直線)

③車はない(持てないので)

④履歴書は添削必須。職務経歴書は仕事内容を書くだけ。ちゃんとしたものを作っても説明できない。

 

郷に入れば郷に従え。

慣れた世界の常識を別の世界に持っていくときは注意が必要だ。別の世界に合わせなければ「馬鹿にされた」「変なことを言う相談員」「この人大丈夫か?」と思われるし誤解される。

「自分の能力からみてどうか?」と相談されたのに、私は別の誰かの能力と比較していた。一つのところに留まっていると周りが見えなくなる・・・そういう自分を自覚した真顔