ん・・・。ここは?・・・。
重い瞼をゆっくりとあける・・・。
ぼやけていた視界が少しずつ鮮明になってきた。
耳にはピッ・・ピッ・・・ピッ・・・と規則正しい電子音が聞こえてきた。
「ユメミ、気がついたんだね。ガルシアから連絡を貰った時は驚いたよ。」
ストレートの綺麗な髪をした素敵な男の人が、ホッとした表情をした。
誰?それにユメミって?
私は取りあえず、自分がどうしてこんな所にいるのか聞いてみた。
すると、その人は驚いた顔でボタンを押して誰かを呼んだみたいだった。
直ぐに白衣をきた人が入ってきたので、此処は病院なのかと思った。
色々な検査を受けながらも、どうしてこんな事になっているのか検討もつかなかった。
医師に名前を聞かれて、私は初めて気がついた。
自分の名前が言えない?!
自分が何処の誰かさえ、分らなかったの。
そして、聞かされたのは私が子供を庇って後頭部にボールが当たり、意識を無くして
この病院へ運ばれたこと、検査の結果では何も異常はみられないこと。
それから、一時的な記憶喪失であるだろうと言うことだった。
「オレのこと、分んないのか?!ガキのころからずっと一緒だっただろ!!」
誰だったっけ?・・・。
頭の中に霞がかかっていて、何も分らない・・・・。
ごめんなさい・・・。分らないから謝ることしかできない。
ただ、私の名前はユメミと言うらしい。
