「十の輪をくぐる」辻堂ゆめ 2020年

あらすじ
スミダスポーツで働く奏介は
認知症の80歳の母、万津子を
自宅で介護しながら
妻と、バレーボール部で
エースとして活躍する高校2年の娘とともに
暮らしている。
ある時、
万津子がTVのオリンピック特集を見て
「私は…東洋の魔女」
「奏介には内緒」と呟いた。
奏介は九州から東京へ出てきた母の過去を
何も知らないことに気づく。
母が隠していた「家族の過去」とは…




母万津子が幸せになるため結婚したはずの
結婚時代は思い描いていたものとは正反対の
暴力、暴言の日々に胸が痛んだ。
誰も味方のいない義理の家族との同居。
私なら一日で根をあげるような数々。
そして、追い討ちをかけるような出来事。

それでも、万津子は奏介のために
我慢に我慢を重ねて辛抱強く生きてきた。
ただただ奏介の身を案じ、守り抜くために…
強固な母の姿に涙が出た。

「人には得意不得意が必ずあるから。
打ち消しあってゼロくらいになっていれば
それでいいの。」

「こん子の未来は
私が守らんといけん」
(一部抜粋)

母の、最後まで貫く子を守る強さ。
そして、無償の愛に胸が熱くなった!