「笑え、シャイロック」中山七里 2019年

あらすじ
帝都第一銀行に入行し、
都内の大型店舗に配属が決まった結城。
そこは、リーマンショック後に
焦げ付いた債権の取り立て部署。
上司となるのは
伝説の債権回収マンとして悪名高い山賀だった。
百戦錬磨の山賀の背中を見ながら
地上げ屋、新興宗教、ベンチャー企業など、
回収不能とされた案件に
次々と着手せざるを得ない結城。
そんなある日、山賀が刺殺体で見つかる。
どうやら、帝都第一銀行の闇を
山賀が握っていたようだった…
「シャイロック」とは
ヴェニスの商人に登場した
ユダヤ人の金貸しの名前。
銀行マンの悲哀、憤り、不条理さ…
債権回収はほんとに大変な仕事だと
感心しながら、気の毒にも思った。
借りたものを返す。
ただ普通の当たり前のことが出来ず
返してもらうために
情容赦なく取り立てるしかない。
時にノルマを化せられ
目先の獲得に躍起になり、
人として判断を誤る。
山賀
「真っ当な貸し方をすれば
真っ当に返済される。
真っ当に返済できないのは
最初に真っ当な貸し方をしなかったせいだ」
(一部抜粋)
山賀の過去の出来事、熱い思い。
卓越した回収業務を行っていた理由に
胸が熱くなった。
犯人を突き止めていく過程のハラハラさ。
ページをめくる手が止まらなかった!
そして、山賀を殺した犯人。
ラスト10ページあたりで
大どんでん返し〰️〰️
見事にやられた〰️〰️