「この夏の星を見る」辻村深月

あらすじ
2020年春、
コロナ禍で登校や部活動が次々と制限される中、
全国の中高生は複雑な思いを抱えていた。

茨城県の高校2年生、亜紗。
渋谷区の中学1年生、真宙。
長崎県五島列島の旅館の娘、円華。
それぞれ天文活動で出会った生徒たちは
オンライン会議を駆使して、全国で繋がっていく。
望遠鏡で星を捕まえるスピードを競う
「スターキャッチコンテスト」
開催の次に彼らが狙うのは…
"離れていても空はひとつ"




コロナ禍は世界の人々を制限ありきの生活で
息苦しく生きずらい時間だったように思う。
まして、子供たちは大切な青春時代のいろんなものが失われた。
修学旅行、部活最後の大会、
友達との机をくっつけてお喋りしながらの昼食時間…
そして、顔には常にマスク。。。

私も介護施設に勤務してることもあり
絶対かかってはいけない!
移されてもいけない!
そんな戦々恐々な日々だった。
友人とランチにも行かず、
県外へ出ることさえしなかった。
職場でもアクリル板を挟んでの会話。

そんなことを思い出しながら
ページをめくっていった。


コロナさえなかったら
こんな気持ちにならずに済んだのに
と思うことが、あまりにも多くて嫌になる。」

「実際に失われたものはあったろうし
奪われたものもある。
それはわかる。
だけど、彼らの時間が、
まるごと何もなかったように言われるのは
心外です。
子どもだって大人だって
この1年は1度しかない。
きちんとそこに時間も経験もありました。」
(一部抜粋)


そんな戦々恐々な日々の中
生徒たちは自分たちが出来ることを模索して
逆境をバネにして
前を向き突き進む生徒たちが頼もしく
力強かった!

何より、生徒たちの声を聞き
見守り、信じて、時には助言したり
そんな先生や大人たちが、
そばに居てくれたことが
生徒たちの生きていく過程で
希望となっただろう。


出掛けていても
続きが気になって気になって爆笑
終始ワクワクと感動が
止まらなかった作品でした✨