『水を縫う』寺地はるな 2020年

あらすじ

世の中の「普通」を踏み越えていく

一つの家族の物語。
普通の人なんていない
普通の家族なんていない


「男なのに」刺繍が好きな弟の清澄
「女なのに」かわいいものが苦手な姉の水青
「愛情豊かな母親」になれなかったさつ子
「まっとうな父親」になれなかった全と、その友人
「いいお嫁さん」になるよう育てられた祖母文枝




「普通」ってなんなん?
「普通」じゃなきゃだめなん?
ってところから始まった。

それぞれ6人の視点から構成されて
心の葛藤や思いが細かく描写されてた。
文章が、台詞の言葉の数々が、
心にふわりふわりとゆっくり入ってくる。
それは温かくて優しくて力強い。



調理や裁縫に長けているということは

性別を問わず、

生活力、と呼ぶべきではないだろうか。

機械に強いとか、数字に強い、

などもまとめて生活力だ。

それぞれが自分の得意分野の生活力を持ち寄って

生きていくのではだめなのか。
教科書を忘れた時に

気軽に借りる相手がいないのは、

心もとない。

ひとりでぽつんと弁当を食べるのは、

わびしい。


でも、さびしさをごまかすために、

自分の好きなことを

好きではないふりをするのは、

もっともっとさびしい。


好きなものを追い求めることは、

楽しいと同時にとても苦しい。

その苦しさに耐える覚悟が、

僕にはあるのか。


(抜粋)





バラバラな家族が
姉の結婚を機に

それぞれが自己と真剣に向き合い
家族と真剣に向き合う。
キーポイントとなるウェディングドレス✨
これが最高の家族が繋がるアイテムとなる✨


後半は鼻の奥がツンッとなる感覚と
自然と微笑みながらページをめくっていたおねがい
表題の「水を縫う」の意味が

後半からラスト!

おぉ〰️〰️👀‼️って感動!
またまた温かい小説に出会えた~~✨