#505  

『Helen keller』

YL 4.0 - 5.0       10700 words

Ladder Series    Level - 3 (IBC)

 オススメ★★★★☆

ヘレン・ケラー Helen Keller (ラダーシリーズ Level 3)

 Helen kellerさんは1880年 Alabama生まれ

1歳のときに高熱のため目が見えなくなり耳も聞こえなくなる。当然話せなくなる

7歳の誕生日前に住み込みの家庭教師としてAnne Sullivan先生が来て、庭にある離れでHelenと二人で暮らし、着替えからトイレの使い方まで全て教える



親が教えてあげることができなかったので、Helenはずっと座ったまま食事をすることが困難で食べながら歩き回っていたそうです


親が我が子を躾られなかった理由は察することができるし、なぜわざわざ親の目のない離れで生活を始めたのかも想像できます


Sullivan先生はこのときなんと20歳!

学校を卒業したばかりで、初めてのそして生涯の仕事でした


もしかすると英語の教科書で読んだことがあるかもしれないあの有名な「water」の場面

手のひらに受ける「水」やその他全ての物には一つひとつ名前があるとHelenが知ったのは7歳の誕生日直前

そして3年後の10歳の時にはあらゆる本を点字で読みまくっていたようです


Helenが読んだ本のタイトルも書いてありました

『Black Beauty』『Greek Heroes』『The Arabian Nights』『Robinson Crusoe』『Little Women』『The Jungle Book』『Heidi』その他色々

中でもハイジがお気に入りで、後にドイツ語でも読んだそうです……フランス語も読めたらしい……


本を沢山読んだあとに発声と喋り方を学び始めました


個人的にこの本で奮い立った部分はココ

1月から発音を学び始めた私と順序が同じで益々やる気が湧いてきました



14歳の時にHarvardに進学することを決意

その前に高校の課程を学ばなければならないので、16歳で入学したのはThe Cambridge School for Young Ladies

もちろんHelenが行くところにはどこへでもAnne Sullivan先生が付き添います


Anne accompanied her to all her classes,spelling all the teachers' lectures into her hand.


さらっと書いてあるけれど、こんな大変な仕事は世の中にそうありません

先生が話していることを指でHelenの手のひらにどんどん書いていくなんて!


当時のHarvardは女子を受け入れていなかったのでHelenはRadcliffeに進学しました




後年のHelenには社会活動家としての側面もありましたが、何十年もずっと一緒にいたHelenとSullivan先生は、政治的意見や社会的な事象の捉え方が全く違う見地からだったと書いてあり驚きました

二人共自立した大人で素晴らしい

そういう風に、自分なりの意見を持った大人にHelenを育てたSullivan先生という人も、生涯かけてなんてすごい仕事をしたんだろうと胸が熱くなりました


2024年2月22日読了   888万語