OBW (Oxford Bookworms) level-3
YL 3.2-3.4
10295 words
オススメ ★★★★★買って読むべし


題名のwho,sir?me,sir?とは…
sirサーは学校の先生や上司に話しかける時に付けます
この話に登場するのは13才の中学生たちなので、日本語に訳すとしたら
「え?誰のことですか、先生?僕?僕のことですか?先生?」みたいな感じです

先生の話も聞いていない、やる気のない中学生たちが主役です


教師のSylvesterは、担任している公立Hawkwood校の生徒たちのやる気のなさをいつも嘆いていた
近所にはお金持ちで頭の良い生徒が通う私立Greycoasts校があるが、そこと比べてもしかたがない

生徒の一人、Hoomeyフーミーが土曜にフットボールの試合を見に行くが、自転車が壊れていてバス停までも遠いというので、Sylvester先生はHoomeyを含む生徒四人を車で連れていってあげた
このHoomeyの本名はRossiter君。いつも「Who?Me?」と聞き返してるので、あだ名がフーミー

帰り道、飲み物を買うためにお店の前で車を停めて先生は降りた
車に残ったのは
Nuttyナッティー(女の子)
David(Nuttyの従兄弟)
Jazz(シーク教徒なのでターバンを巻いてる)
Hoomey の四人

同じ駐車場にGreycoatsのスクールバスが停まっていて、Nuttyはお姉ちゃんの彼氏が中にいるのに気付いた

「何してるの?試合を見に行ってたの?」
「違う。tetrathlonテトラスロンの帰りだ。ギリシャ語だから理解できないだろうけどな!」
「それって何?」
「ランニング、スイミング、シューティング、クロスカントリーライディング(馬術)をやる凄く難しい競技!」

Sylvester先生は、Greycoasts校の先生と何か話し込んでいた。しばらくして握手をしてから戻ってきた
「どうしたの、先生?」
「月曜日に学校で話す」

そして月曜日
「大事な話があるからちょっと聞いてくれ。我がHawkwood校は、来年Greycoasts校とテトラスロンの対抗戦を行います。選手は決めました」
「男子しか参加できないので、Hoomey、David、Jazz、泳ぎが上手なGary」

そして教室にHoomeyの恐怖に震える声が響き渡った
"Who,Sir? Me,Sir?"


一年後に全員がすべての種目が出来るようになっていないとならないので、特訓が始まります
でも公立の学校なので資金もなく、保護者や町の人々の全面的協力ですすめていきます

Nuttyは愛馬ミッドナイトに乗り馬術の指導
ミッドナイトは親戚のおじさん(Davidのお父さん)にプレゼントしてもらった馬

おじさんが働いているのは…かつて競走馬として名を馳せた名馬たちが最後に行き着く場所…ドッグフードを作る工場
そこから選手の人数分の馬を調達
射撃は警察が練習させてくれました

水泳はGaryのお兄さんのNailはもっと上手
でも地元じゃ有名なワル。目付き悪い。喧嘩早い
水に顔もつけられないフーミーをプールに放り込んで「死にたくなかったら手足を動かせ!」の熱血指導

挫折したり泣いたり笑ったりの、中学生たちの一年間の記録です
ひとつの種目を部活でやるとしても大変なのに、登下校のランニングから始めて、一年のあいだくじけながらも続けました


登場人物がそれぞれキャラが立っているので、それっぽく声色を変えて読んでみたり、立って一人芝居をしてみるのも楽しかったです
読書は楽しまなくちゃ