OBW (Oxford Bookworms) level-3
YL 3.2-3.4
8685 words
オススメ ★★★★★


二冊連続Tim Vicary
この本の初版は1989年なので、CAはair hostessと書かれています

Carlは某国の大使。任期を終えて警護の警官Haraldと共に帰国するため飛行機に乗り込んだ

ドアの横で出迎える可愛らしい乗務員を見たCarlは「うちの娘より少し年上かな」と思った
Haraldは飛行機の玩具を2つ持っていた。「下の息子は五歳、上の息子は明日が七歳の誕生日だからお土産」
CarlはHaraldに、二人の顔写真と名前の載った新聞を渡した
「この新聞を見たら、お父さんは有名人だって喜ぶだろう」


出発してから眠っていたが、目覚めるとそろそろ到着時刻
可愛らしい乗務員がコーヒーを運んでくれた

前方の座席の男性客が鞄を持ち席を立ち、なぜか操縦席のキャビンに入って行った
直後に機長のアナウンス
「計画を変更し、別の空港に着陸します」


某国の女性首相Helenの自宅にハイジャック発生の一報が入った
「先日逮捕した仲間を二時間以内に釈放してこの飛行機に乗せ、燃料を満タンにしろ。乗客は人質だと言ってます」
Helenは乗っ取られた飛行機が着陸した空港に向かった

同じ頃飛行機の中では…

可愛らしい乗務員はマシンガンを手にして乗客の前に立っていた
HaraldはCarlにパスポートを渡すように言い、何をするのかと思ったら!
さっき運ばれてきていたコーヒーにパスポートを浸し!やわらかくして全部食べた!
そしてハイジャッカー達に「私は警官で犯人を護送中」と告げた
ハイジャッカー達がCarlを調べるがパスポートはどこにも隠していない
…が、Haraldが持っていた新聞から二人の名前と身分がわかってしまう

女性首相Helenは、乗客名簿に夫のCarlの名前を見つける
そしてハイジャック犯から直接電話がかかってきた

ハリウッド映画のようなスケールとストーリーの展開で面白かった

どこの国も「犯人達と交渉はしない」のは当然なんですね
人質になった多くの乗客、自分の夫の命、呑むわけにいかない犯人達の要求、時間切れになり乗客の一人の命が奪われてしまいます

これだけでも大変なのに、乗客達の国籍も様々で、それぞれの国の大使が次々やって来て首相のそばであれこれ言い、功名争いをする軍と警察隊が「突入!突入!うちにやらせろ!」「俺らの方が慣れてる!」と騒ぐカオスな状態
ついでに詰めかけるマスコミ(いらん)

「どうすんのコレ…」と読んでて思いましたが、最後はちゃんとおさまりました