高校生の頃。私は寄宿舎で生活していました。夜は黙学時間で、数時間に渡り、学習室や各自の部屋で静かに黙々と勉強します。みんなとても勉強熱心です。私はずっと机に張り付いて勉強することが、かなり苦手でした。
私は、私にとっての勉強…。新体操の練習を許して頂くことにします。寄宿舎にはなんと嬉しい事に、一番上の階には体育館がありました。
滅多に使用する人もおらず、私は受付で手続きをして、一人で6階にある体育館に上がります。体育館に行くまでの薄暗い階段を登るのは、ちょっと怖くてためらいましたが、ひとたび扉を開けて、体育館に入ってしまえばこっちのものです。古びれた体育館ですが、一面がガラス窓で、そこからはテレビ塔はじめ、札幌市内の夜景が一望でき、素敵です。窓には自分の姿も映り、鏡代わりになりました。
そこで思い切りリボンやボール、クラブの練習をしたものです。
技の工夫や演技を考え、音楽に合わせて一時間でも二時間でも練習しました。
とても贅沢な時間です。
あれから30年以上経った今でも、その練習の仕方は変わっていません。。。
寄宿舎にいなければ、絶対味わえなかった、素敵な空間と時間。。それはとても貴重な体験で今でも私の心に焼きつき、私の財産であり宝物なのです。原点ともいうべきあの時間を思い出し、また頑張っていこう、という原動力にもなっているのです。。