年始は屋久島で!2018GWのリベンジ! 淀川登山口-宮之浦岳-白谷雲水峡
日程:2018年12月31日(月)-2019年01月03日(木)
行程:紀元杉->淀川登山口->花之江河->宮之浦岳->縄文杉->楠川分れ->白谷雲水峡
総時:1日目 01:42 / 2日目 09:56 / 3日目 09:10
徒歩:1日目 01:30 / 2日目 09:30 / 3日目 08:16
距離:1日目 1.1km / 2日目 8.2km / 3日目 8.6km
※ 総時:休憩込みの総合コースタイム
※ 徒歩:休憩を含まない純粋に歩いているタイム
※ より多くの写真はYAMAPかヤマレコをご覧ください(YAMAPの方が写真が多いです)。
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思い返せば2018年のGWに行った屋久島。宮之浦岳に登ろうと勇んで行ったが・・・
結果はトホホ・・・[過去ログ]
いつかは、またいつかはと思っていましたが、思い切って2019年の年始に行ってきました!
鹿児島空港まで飛行機で飛び、空港から天文館へはバス、天文館にあるモンベル鹿児島店でガス缶をゲット!
モンベル鹿児島店は365日通年営業。助かりますね。ありがとうモンベル鹿児島店さん!
鹿児島港からはトッピーに乗って凪いだ海を一路屋久島へ!
屋久島の宮之浦湾に到着すると天気は曇。そして山は雲の中。ま、これが屋久島ですからね。雨が降っていないだけマシってもんです。
今回は初めて小屋泊まりを前提とした山行なので、今夜の宿はテントではなく民宿。
安房にある民宿一軒宿チロルさんに泊まりました。
素泊まりだったのですが、チロルを経営しているレストラン「かもがわ」の女将さんが「おすそ分けという事で」と、おせちを用意してくれていました。
おすそ分けというには、ずいぶん立派で恐縮しまくりです。ありがとうございました!
チロルさんは名前の通りの一軒家。二棟あり、私たちが泊った建物は2Kと広さ十分。
こたつもあるし、テレビもあるし、冷蔵庫も洗濯機も電子レンジもトースターも何でもあります。
食事は宿じゃなく地元のお店でという方にはいいでしょうね。料金も1人3,000円と激安。
ちなみに、私たちの泊った建物の前には小さな畑がありまして、その野菜は食べ放題です(笑)
※ チロルさんの部屋の様子はYAMAPに掲載しています
明日のルートは前回と同様に淀川登山口からスタートの予定。でも、一つ心配事が・・・。路線バス。
この季節、紀元杉までの道路は凍結しやすく、凍結すると通行止めに。前日は年末の寒波の影響で凍結し、やはりヤクスギランドから上は通行止め・・・。
ヤクスギランドから登山口まで、言っても3時間ぐらいなので大したことは無いのですが、やはり舗装路歩きはダルい・・・。
しかし、チロルでまったりしながらスマホで情報(屋久の旅)を見てみると「本日通行止めが解除されました。」の文字が!
期待を胸に除夜の鐘と何かを祀る太鼓の音を聞きながら就寝。
翌朝起きると晴れ!ワクワクドキドキしながらバス停でバスを待っていると「紀元杉」の行き先を掲げたバスが到着!。
と言う訳で無事、紀元杉までバスは向かい、快晴の淀川登山口に到着しました。気分は上々です!
さぁ意気揚々と登山開始です!
と言っても今日は淀川小屋まで1時間歩くだけですが。。。
前回は小雨が降る中、濃い霧の中を歩きましたが、今回は木漏れ日の中です。
まさか晴れてくれるとは。
雪は所々あるだけ。でも、木製の階段や木道はどうしても踏み固められているので滑る・・・。
尾瀬もそうですが、木道って土の道より怖いですよね。雨でも雪でもとにかく滑る。
そうこうしているうちに淀川小屋に到着。まだ昼ですが今日はここまで。
ヤクスギランドから歩くことを想定していたので余裕すぎですが、この時間からの宮之浦岳登頂はさすがに無理なので小屋でノンビリします。
小屋の前にも立派な屋久杉。
豊かな森ですね。ほんと。
枯れた木に種が付着して、新しい木が生えてくる。
これがこの森の豊かさの一つの象徴ですよね。
この日は私たち以外はソロの方たちが3名だけ。広々と使えます。
次の日は早起きなので18:30には就寝。しようと思っていたら、先に寝ていた方から豪快な爆音。。。
なかなかに激しい爆音が続き、2時間ほど寝付けませんでした。トホホ。
2日目2:00起床。外に出て空を見上げると星空!
周りの方はまだ寝ているのでワクワクしながらコソコソと撤収を開始し3:50に出発。
当然、まだ真っ暗闇。足元に雪があるので慎重に慎重に、いつも以上にゆっくりと亀歩きスタートです。
途中までは星も見えていましたが花之江河に着くと、どうやらガス。真っ暗なのでどのぐらいのガスか分かりませんが、ストロボを焚いてみると間違いなくガス。
何も見えないので湿原の雰囲気を体と心で感じながら通過。。。
標高を上げていくと再び星空!
月と金星が仲良しになってました。きれいですわ~。
日の出も近くなり、少しずつ明るくなってきたころにロープ場。
角度はそうでもないですが狭いっす・・・。でかザックが引っかかる・・・。
投石湿原につくと、いよいよ日の出間近。
空が色づいてます。霧か曇か雨を想像していたので、まさかこの景色が見られるとは(涙)。
稜線が近づき、屋久島の山らしい大きな岩が見えてきました!
テンション上がりますね~。
稜線に出たところで日の出。
1月2日の日の出。山の神様今年もよろしくお願いします。
そして雲海。
島なので海が広がっている景色も楽しみでしたが、それは贅沢ってもんですね。
目指すべき宮之浦岳方面もハッキリと見えています。
あそこに着くまで雲さん上がってこないでね~。
北側斜面はツルツル。
アイゼン必須です。
ここから先はひたすら笹薮。
冬でも元気いっぱいな奴らです。多くの人に歩かれているというのに、若干藪漕ぎ気分です。
栗生岳にある巨大な岩。
なぜ山頂にこんな形の岩が。そしてデカい・・・。
振り返ると雲海と岩山。
屋久島の山って感じで良い感じです。
標高が1900mを超えると笹にもエビのしっぽがついていました。
今までエビのしっぽというと、看板のように固定されたものにくっついているイメージでしたが葉っぱにも着くのですね。新鮮。
そして、厄介なのが体やザックに笹が触れるたびにエビのしっぽが降りかかってくるので、体中氷まみれになります。
晴れてても、カッパとザックカバーは必須ですね。私たちはザックカバーはしていなかったので、ザックの隙間などに氷の破片が入りまくりました。
などと考えている間にも雲がどんどん上がってくる。雲との競争。もう少し待ってくれ~。
そして念願の宮之浦岳山頂に到着!
なんとか雲に先着。ホッ。ガスガスの真っ白な山頂を覚悟していただけに喜びは大きいです。
いや~、来て良かった~。
でも、南側を除く北東西側は足元まで雲海が広がっていて、永田岳や海はすっかり雲の中。
私たちが昇ってきた南側だけは姿を見せてくれていました。これだけでも十分ですね。
山頂は西側から強烈な風が吹きつけていて、どんどん体温が奪われていくので下山開始です。
今日のゴール地点の新高塚小屋を目指しして少し下ると、あっという間に雲の中。真っ白です。
北側の尾根は、登ってきた尾根とは様相一変。すっかり雪山です。
足元も植物たちも真っ白です。
平石岩屋は風が強く吹き抜け、看板も真っ白。岩屋の中で風を避けつつ休んでいても、どんどん体温が奪われていきます。
小屋が近くなると、階段が多くなります。
アイゼンをひっかけて転ばないように、一歩々々慎重に下りていきます。と思いつつも疲れてきているので、自分では足を上げているつもりでも上がり切っていなくて躓くこと何度か・・・。
想定通り14時少し前に新高塚小屋に到着(私たちは常にコースタイムの1.2倍を想定してます)。
淀川小屋とは標高差が100mも無いのに、新高塚小屋の周りは雪で真っ白。
デッキの上にも10cmを超える積雪です。小屋内の気温も淀川小屋より2度~3度低く0度から2度ぐらい、小屋の中にいても息が真っ白。寒い!
でも、この日は私たちだけの貸し切りで、まわりを気にせず話も出来て、ノンビリ過ごせて、何より爆音も無いのでしっかり熟睡できました!
3日目2時起床。どうやらガスの中。
貸し切りなので、撤収も気にせずできるので時間もかからず、予定よりも10分ほど早く3時40分ごろ出発。
しましたが、ヘッデンの電池が心もとないことに気が付いたので、数分歩いたところで引き返して電池を入れなおして仕切り直して3:50頃再出発。
早めに気が付いて良かった。
暗闇の中、高塚小屋を経由し屋久島の象徴「縄文杉」に到着!
しましたが、当然まだ真っ暗闇。そしてガス。ヘッデンを向けてもガスに反射して何も見えず・・・。
「見るんじゃない!感じるんだ!」ということにしました。。。
夫婦杉は何となくうっすらと。大王杉はルートから近かったこともあり結構見えました。デカいですね~。
そして、日が登りウィルソン杉に到着。
ここで、初のすれ違い。と思ったら、昨日宮之浦岳の山頂で一緒になった方でした。
この方は、昨日は宮之浦岳を淀川登山口からピストンし、今日は改めて別ルートから入ったそうです。それもありですよね。
そして、たまたまですが、昨日宮之浦岳山頂に一緒にいた4人がこの場で一緒になりました。縁ですよね~。
そして、ウィルソン杉から20分ほどで大株歩道入口に到着。
ここからしばらくはトロッコ道。
この頃にはガスもなくなりスッキリとした快晴。絶好の山歩き日和。
トロッコ道の途中から昨日登った山並みがチラッと見えていました。
何度か立派な橋を渡ります。
水は豊富で澄んでいて、とてもきれいで、そしてさわやかです。
トロッコ道の脇には多くの大きな切り株。
そして、そこから新たな杉などの新たな木々が生えてきているのを見ると、何となくホンワカした気分になって笑顔になります。
楠川分れでトロッコ道とはサヨナラして、再度登山道へ。
最後の登返し。気合を入れなおさないと、あっという間に心が折れます。。。
辻峠への、この登りにも多くの巨樹があり、とっても豊かな森です。
ですが、結構急です。。。
石がキレイにつまれた階段が多く作られています。これが結構きつい・・・。
1時間弱で辻峠に到着。すっかりへばりました。。。
ここからは太鼓岩に登れますが、私たちは当然パス。
ここから先は白谷雲水峡。
この森にも多くの巨樹。確かにいい雰囲気の森です。
枯れた杉の上に新たな杉が宿る2代にわたる屋久杉も多く見られました。
白谷雲水峡は、本当によく整備されたルートですね。
今回は最短ルートを抜けましたが、1日かけて隅々まで歩くのも良さそうですね。
定番のくぐり杉をくぐるの図。でかザックだと膝を付かないと厳しい。疲れている時にかがむのは苦しすぎる。
くぐった後で巻道があるのに気が付きました。。。
増水時注意の渡渉ポイント。
強めの雨が降ったら絶対に渡れない感じ。ここまで来て迂回するとなったら凹みまくるでしょうね。
今日は穏やかで良かった。
さつき吊橋への下降。
結構急で狭い。ハイシーズンはすれ違いが大変そう。
さつき吊橋は立派な橋。ちょっと揺れるだけ。
高所は苦手なので、まっすぐ終点だけを見て、わき見をせずにさっさと通り抜けるのが吉。
橋を渡ると後は整備された道を20分歩くだけ。
もう終わってしまうのかーと。いつもながら、残念感とホッとする気持ちが交錯する瞬間。(´・ω・`)ショボーン
と思ったら、道が消えてデカすぎる岩が目前に。道はどこ?と思いながら岩を登ると、岩を超えていくルートでした。
あえてここには道を作っていないのが良いですね。
岩を超えると、ほどなくしてゴール。
ハイシーズンはこの場所は沢山の人でごった返しているようですが、この日は私たちを含めて数人だけ。
あとは、時折観光バスが来て10名くらいのツアーの人が通るぐらい。
外でザックに荷物をつめなおしていると、事務所の方が「寒いようでしたら事務所の横にある建物にストーブつけますので。」と言ってくれました。
下の写真に写っている建物なんですが、いつも開放しているスペースなのかな?とにかく優しい対応で嬉しかったです。
昨年のGWで敗退してから7ヶ月後に訪れた屋久島ですが、天気に恵まれて本当に良かったです。
多少の雨であれば今回は突っ込む覚悟で来ましたが、太陽の光の下で稜線を歩けるとは思ってもいませんでした。
宮之浦岳の下りでは強風と霧で、ちょっと辛かったですが、全体的には穏やかで静かな山行を楽しめました。
これで一旦屋久島は卒業かな。
次に来る機会があれば、今度は白谷雲水峡を隅々まで歩いて、あとは愛子岳やモッチョム岳にも登るような、4・5日ゆっくりできるプランで来たいと思いました。
より多くの写真はYAMAPかヤマレコをご覧ください。
★YAMAP★ https://yamap.co.jp/activity/2929885
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