今日は早朝からカルテットレコーディング。
私たちスタジオミュージシャンの常識として、440Hzから442Hzというヘルツを調弦の基準音として演奏しますが、
今日は基準音が432Hzだったんです。
たかが数ヘルツ。されど数ヘルツ。
知らないかたは、だから何?というくらいの微細な事なのでしょうが、これって演奏者からすると、ビックリ気が狂いそうになるほど、音程の常識をゆるがされる事を意味します。特に絶対音感がある人ほど、自分の知っているドの音がドじゃない、という事に違和感が強く出るわけです。
わたしは絶対音感はありますが、こういうイレギュラーな事は結構平気なタイプで、むしろ432ヘルツの世界を楽しく泳いで終わったのですが、
行きはよいよい帰りはこわい、ってなわけで、もとの世界にもどるときのほうが大変なわけです。
ある世界に馴染むと、自分の常識ごと、その場のものに自然と変わるもの。
432ヘルツの現場が終わり、今442ヘルツ設定の、うたコンの現場にきているわけですが、
もとのヘルツに戻ってきて安心するどころか、まわりのピッチとさっきの世界との違いにふたたび気が狂いそうになっています、笑。
身体半分がずれてる、みたいな、ピカソの絵みたいになってるようなかんじです。
お写真お借りしました
433ヘルツと442ヘルツの半分人間。
こういう強制常識ゆらぎで、気が変になりそうな感覚や、半分マンみたいになるのもたまにはいいかもな、なんて呑気に思っていますが。。
環境が変わると自分が変わるというのはこういう事かというのを身体で思い知る、今朝の出来事でした。
さてさて、442ヘルツの世界に自分がいつ無事に戻れるかはわかりませんが、、
今夜も19時57分からNHKうたコン生放送です