お昼前やけに近所が騒がしくて、隅田川に消防の船が数隻やって来てアナウンスをしていたので、ベランダから見物をしていました。
駒形橋付近にたくさんの消防車とパトカーが見えたので、何かあったのかなぁと。
野次馬で家を出て、階段を降りて駒形橋のテラスに行ってみたら、そこは通行止めにしていていました。
えっ!嘘でしょ?
水死体が上がったらしい。
隅田川はテラスになっていて柵もあるし、人が落ちるにも落ちようがない。
聞く所によると、上流の方から流されて来た仏様らしい。
台東区側も墨田区側もきれいに整備されていて、公園や緑はあるけれど、広大な土手のような遊び場はないし、荒川と合流する地点まで行ったとしても、一つの大切な命が事故に遭遇するような川沿いの造りはしていないよな?
なぜ?
私は何だか心が痛みました。
あいみょんの「生きていたんだよな」のメロディーが頭の中に溢れて来て、少し切なくなりました。
事実は分からないけれど、事故じゃない気がしたから。
川沿いテラスに向かう時、近くから歩いて来た老人がお弁当を持って、いつもの場所で食べたかったみたいで、警備の人の了解を得て、コンビニの袋を広げて所定の場所で、笑顔でお昼ご飯を食べ始めました。
「珍しいねーこの辺りでは」って私に話しかけて来たから「そうですね」って。
川沿いテラスから離れて車の通るいつもの道路に上がると、最近できたドックカフェに向かうワンコ連れの楽しそうな人達や、大きなキャリーを持って観光に向かう異国の人達で賑わっていました。
家路につきながら少しお買い物をして、ポストの郵便物を手にとって、玄関の鍵をあけて、さっそくベランダへ。
静かになった隅田川では、クルージングボートやマリンバイクを楽しむ人や、水上バスでお台場あたりへ向かう人、浅草へ来る人、デッキからスカイツリーの写真を撮る人。
さっきのブルーに包まれて眠った人も、生きていたんだよなって。
日が落ちる頃には屋形船からの歌声が、また隅田川には響くのでしょう。
#隅田川