ここまでワンド、ソードときたのでお次はカップいきます。
カップというのは杯と訳されますが、最初に言いましたようにゴブレットみたいなのをイメージしてもらうとよさそうです。大きめの脚付コップとでも言いますか。
つか、エースとクイーン以外が持ってるやつはどう見てもカクテル作る時のメジャーカップですよね。(でっかいけど)
そういえば上杉謙信は酒好きで、馬に乗りながら酒飲めるように馬上杯を使ってたとも言いますな。(そんなんだから脳溢血なんぞになったんだろがい)
それはともかく、カップ、杯といって西洋の人がまずイメージするのは「聖杯」だと思います。(実際、カップのエースは聖杯を表しているとも言われてます)
最後の晩餐の時にイエスが弟子たちにワインを注ぐのに使ったという代物。
「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」で長寿を与える秘宝として悪い奴らとジョーンズ親子(ショーン•コネリー演じるパパがとってもキュート)が争奪戦を繰り広げてたアレです。アーサー王伝説でも重要アイテムとして登場しますね。
「ダヴィンチ・コード」では「王家の血脈」という意味で、イエスとマグダラのマリアの子孫のことだという説から子宮を表しているとも言ってましたっけ。(Saint Graal(聖杯)=sang real(王家の血脈:eは上にコンマがつくやつ)
とはいえ聖杯は何もキリスト教に限ったものではなく、そもそもの原型は古代宗教の「再生の大釜」なんだとか。
ギリシャ神話でメデイアが若返りの魔法を使う時に、若返らせる人を切り刻んで鍋で煮た、っていうのもこれでしょうね。(怖)
元ネタはケルト神話ですっけ?
ギリシャとかケルトとかって、今の欧米文化の根っこにたいてい横たわってるんですね。
そんなルーツを感じさせるカップが象徴するのは「水」。愛情、感情も表しています。
ワンドが燃える情熱なのに対し、カップの根幹にあるものは深く細やかな愛情というわけですね。
ワンドが燃える武闘家、ソードが冷静な騎士ならカップは優しい僧侶というところでしょうか。(実際ハートは聖職者を表します)
愛は心の潤い。乾いた心に愛のスコールということですね(古)。