こんばんは。
ホテル明治屋のミキティです。
国公立の受験を明後日に控え
受験生の皆さんはどんな気持ちなんでしょうね。
今年も受験生の方々に安心してお過ごしいただけるように
スタッフと共に準備中です。
私達の小学校には制服があったので
図工の時間には制服が汚れないように
スモックを着るのでした。
3年生の夏、母がとても綺麗なピンクのスモックを買ってくれました。
ただのピンクではなく、肩から胸にかけて
パッチワークが施されたとてもおしゃれなもので
私は嬉しくて
スキップしながら図工室へ向かったのでした。
後ろから、廊下を走る数人の男子の足音と同時に
「わ~、何だあれ!貧乏だから継ぎはぎだ!」
「貧乏人、貧乏人!」
ってからかう声に襲われたのでした。
貧乏人と言われたのが辛かったのではなく
毎日一生懸命働いていた
大好きな母が買ってくれた物を
こんな風に言われたのが悔しくて
いいや、母自身を悪く言われた気さえしたのが辛かった。
負けず嫌いで人前で泣かないと言われていた私でしたが
流石にぐっとこらえなければいけませんでした。
かなりの気落ちをしたまま絵を画きました。
2時間続きの図工の時間
完成した絵は先生に見ていただくことになっていました。
何の絵を画いたかは記憶がありませんが、
完成した絵を持って先生の所へ向かいました。
先生は私から絵を受け取ると
私の顔を見て、にっこり笑って言うのでした。
「溝口(私の旧姓です)、可愛い服だな」って。
どんな顔をしたらいいのかわかりませんでした。
その後、私に何がおこったかは想像がつくでしょう。
もう、下を向いたまま先生の顔は見る事ができませんでした。
先生はきっと、一部始終を見てらしたんですね。
先生は曲がった事が大嫌いで、悪い事をすると
生徒を黒板の前にならばせて
大きな定規でパシッと叩きました
今では体罰でしょうけど、当時は珍しくありませんでしたし
それで先生が嫌いになる事もありませんでした。
むしろイベントになっていたような感さえありました。
それは、いつでも
こんな風に遠くから生徒を見守っていてくれたのを
生徒もわかっていたからだと思います。
やわらかい雲のように
明るい太陽のように
見守れる人になりたいな...先生みたいに
受験生を迎えるにあたりそんな気持ちに
なりました。