みなさま、こんばんわ🌜

今日の大阪はくもり⛅でした🙂

日臨心 第59回学術大会のはじまり

 
 

今日から 日本臨床心理学会の第59回学術大会 が始まりました😃

 

本大会は明日から神戸で開催されます。

 

今日はプレとして、オンラインで石原孝二先生の講演が開催されました。

精神科診断に代わるフレームワーク、PTMFをめぐって

 
 

本日のプレ講演のテーマは『精神科診断に代わるフレームワーク、PTMFをめぐって その解説と議論』です。

 

石原孝二先生をお招きして、PTMFについてご説明していただきました🙂

 

オンライン会場の様子

 
 

オンライン会場はこのような様子でした👆👆👆

 

30名の方が参加されていました。

 
 

もちろん、石原孝二先生もお越しになられていました😃

石原先生の講演

 
 

石原先生は、充実したパワーポイントを元に、PTMFについて詳しくご説明してくださいました。

 
石原孝二先生

石原先生

PTMFは病ではない捉え方です。

医学モデルとは異なるフレームワークです。

 
石原孝二先生

石原先生

DCP(イギリス心理学会臨床心理部門)が作りました。

疾病モデルに基づかない考え方で、精神医療にパラダイムシフトを起こしました。

 
石原孝二先生

石原先生

ヒアリング・ヴォイシズ運動と連動しています。

猜疑心が強くなると統合失調症の診断を受けていましたが、姿のない「声が聴こえる」ということで、それだけでは病気とは考えません。

 
石原孝二先生

石原先生

精神疾患の症状と考えられていた行動を、通常の思考や感情と連続的なものとして考えます。

精神疾患の原因を、「脳内の化学物質の不均衡」ではなく「パワーの不均衡」と捉えます。

つまり、重篤な精神症状とされていたものは、ショッキングな体験に対する正常な心因反応として考えるということです。

 
石原孝二先生

石原先生

PTMFは脅威への捉え方から、苦悩のパターンをまとめました。

PTMFは「医学的な病気」とされていたものは、実は「生活環境による理解できる結果」と捉え直します。

 
石原孝二先生

石原先生

精神疾患患者は、社会的な要因によって苦境に陥っており、苦境の状態に対して診断ラベルがついている状態です。

PTMFではそうではなく、精神疾患の診断ラベルを「苦悩」と考えます。

 

私は石原先生のお話を聞いて

 

精神医学の診断は間違っている。

精神医学では患者さんの望むような支援をしてもらえないため、苦悩を解決することはできない。

社会に適応できなかったとしても「手負いにしてはいけない」

実希

実希

 

患者さんが望む支援をすることが大事だが、リソースがないためそれは難しい。

現代社会では自分が必要とするリソースは自分で賄うのが掟。

それが自立するということ。

自立できない精神障害者が無料か低額で自由に使えるリソースがあればいいのだけど。

実希

実希

 

と思いました。

グループワーク

 
 

石原先生のご講演の後、4つのグループに分かれてグループワークを行いました。

 

様々な意見が出ました。

 
カットーソーの男性

参加者

主観的なことを伝えあうことが大切だと思います。

患者さんのために泣けると、心の距離が狭くなります。

1番気を使っているのは患者自身です。

自分がどうやって死んでいけば、まわりに迷惑をかけないかと考えているのは患者さんです。

 
男性

参加者

PTMFの本は、エクササイズをやってみることが非常に価値があると思いました。

質疑応答

 
 

グループワークが終わると、質疑応答に入りました。

 

様々な意見が出ました。

 
ショートカットの女性

参加者

私は精神障害当事者です。

自分のためにPTMFを積極的に利用していきたいと思いました。

 
石原孝二先生

石原先生

僕はPTMFの哲学に興味があって訳したんですが、哲学的にはあまり面白くありませんでした。

新自由主義が色んなことに影響を与えていました。

PTMFの考えなんて、まさにそうだなという感です。

PTMFの特徴はイデオロギー的に応えていることだと思います。

 
佐藤和喜雄氏

佐藤氏

医学的に聴こえるはずのものが聴こえると、統合失調症と診断される。

幻聴にそそのかされて他害なんてすると、薬を飲まされますます力を削がれる。

PTMFはこの現状を考え直そうとしている。

 
セミロングの女性

参加者

PTMFはイギリスでケアにお金をかけないようにするために広まったと聞いています。

ケアは儲かりません。

今回の診療報酬改定でも、訪問介護だけ点数が下がりました。

ケアを推進していく上でも、経済を回していく視点は大事になっていくと思います。

プログラムを終えて

 

石原孝二先生のお話をお聞きして、「PTMFは私の反精神医学運動に与えられた1つの答えだった」と思いました。

 

一口に障害者と言っても、障害者には色んな区分があり、こんな感じに分類できます。

  • 少し配慮すれば、健常者以上の能力を発揮できる障害者
  • 配慮すれば、健常者と同等の能力を発揮できる障害者
  • 配慮すれば、健常者よりも劣る能力を発揮できる障害者
  • 配慮しても、期待に応えられない障害者
  • 能力の発揮以前に、生きるだけで必死で手厚い支援が必要な障害者

解放の賛歌

 

PTMFは、赤字 にあたる障害者には「解放の賛歌」に聞こえるでしょう。

 

赤字 の障害者は、社会制度に陥れられて不当に差別・抑圧を受けていた人たちで、実際には障害などありません。

 

PTMFによって解放され、より自由に、より自分らしく生きていけるようになります。

見捨てられる理由

 

しかし、その一方で、青字 にあたる障害者にとっては「見捨てられる理由」となります。

 

青字 の障害者は、1人で生きていくだけの力がないため、手厚い支援が必要です。

 

しかし、PTMFによって「障害」を「困りごと」とされてしまうと、誰も助けてくれなくなるからです。

テクノロジーによるケアサービスの提供が急務

 

誰もがいつでもどこでも、無料か低額で使える支援のリソースが豊富にあり、困りごとがあれば直ちに助けてもらえるのであれば、問題ないのですが。

 

社会はそんなに都合よくできていません。

 

1日も早くアプリやロボットを開発して、テクノロジーによるケアサービスの提供を開始する必要があると、改めて感じました。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました😄

また来てね~😄👋