先日、長野県岡谷にあるイルフ童画館主催の「第10回 武井武雄記念 日本童画大賞」のタブロー部門の審査員を務めさせていただきました
タブロー部門では「船(舟)」をテーマにした一枚絵を募集。カノラホールの大広間にズラリと力作が並んだ様子は、壮観…!
絵に関しては素人の私ですが、大の武井武雄ファンということで、恐れ多くも2年前から審査員をさせていただいています。
今回は前回よりさらにレベルが高く、見応えある作品が多かったように感じました。
スウェット素材なので、すごくラク!
パンツと合わせて子連れのときも大活躍してます
タブロー画の審査員、イルフ童画館の館長の山岸吉郎さんと岡谷市出身の画家・根岸芳郎さんと。
大賞は、上田基世さんの「漁」という作品に決まりました。
童画らしいファンタジー性と物語性が感じられる絵で、少し掠れたようなタッチや茶色をベースにした色遣いが優しく、大きな魚のほんわかとしたユーモラスな表情も味があって素敵だなと思いました。
優秀賞は高橋禎司さんの「宙のともづな」
緊張感のあるドラマチックな構図と、夜空や海の吸い込まれそうな深い藍色、そこに赤色がスパイスのように印象的に使われています。天の川や星空の緻密な美しさも相まってとても完成度の高い作品です。
この絵、何とカラメルが使われているそうです。
カラメルの画材が存在するなんて、びっくり!繊細な水性の画材だそうで、おそらく偶然にできるカラメル色の濃淡の滲みが美しく、とても幻想的。それでいて船や羽などの細やかな絵とのバランスが見事だなと思いました。
次の日はイルフ童画館で、審査結果のプレス発表。
受賞作品展は2月7日から16日までイルフ童画館で開かれます。写真だと素晴らしさを伝えきれないので、ぜひとも現地で実物の絵を見ていただきたいです…!
プレス発表の前にこちらの展覧会も鑑賞させていただきました
黒井健さんといえば、教科書でもおなじみの「ごんきつね」や「手ぶくろを買いに」の絵本が有名ですよね。
展覧会では、「ごんぎつね」などの名作はもちろん、ころわんシリーズの「しろいしろいころわん」や「こぐまのくうちゃん」などのとっても愛くるしい作品や…
殺意をテーマにした「だれかがぼくをころさないで」、東日本大震災で息子を亡くした母の思いを描いた「ハナミズキのみち」など、重いテーマのものまで多岐に渡っていて…
とても心を動かされる、素敵な展覧会でした。
そして、家でじっくり絵本を読ませていただいてホロリと涙が…😭✨
娘に「うまれてきてくれてありがとう」とぎゅうっと抱きしめたくなる、宝物の絵本になりました。
童画家の武井武雄が、戦中から戦後にかけて関わった二つの会「双燈社」と「榛の会」の活動を紹介しています。
武井武雄は童画家だけでなく、版画家としても多くの作品を残しています。
今見てもデザインが新鮮でお洒落ですよね!
「榛の会」は、武井が主宰した版画の年賀状交換会。
有名な版画家から愛好家まで全国の会員が年賀状を送り合う会で、会員は、送られてきた年賀状を「もらって嬉しかったもの」と「そうではなかったもの」に分け、投票したそう。
投票された数によって来年もこの会に参加できるかどうかが決まるという鬼のルールらしく…(笑)
こうやってみんなそれぞれ版画の腕を磨きあったんですね。
恩地幸四郎や棟方志功、駒井哲郎、関野準一郎などそうそうたるメンバーが参加していて、戦時中とは思えない鮮やかでポップなデザインもあったり、見て回るのが楽しかったです。
イルフ童画館のグッズショップでは黒井先生の絵本も購入!
「まんまるねんね」は黒井先生のお孫さんのために描かれた本だそう。
寝る前に「まんまるねんね」を読み聞かせると、娘も「ねんね」と言って、寝ようとしてくれて、寝かしつけにもススメな絵本です
さらに、フレーベル館さんからもたくさん絵本をいただきました!お土産いっぱい
娘が絵本が大好きで、ちょうど新しい絵本が欲しいなと思っていたので、すごくありがたかったです。
娘はとくにアンパンマンのDVDつき絵本がお気に入りで、「マンマン!」と言いながら夢中になって踊っています(笑)